課題は「情報製造小売業」への業態変革

その国内ユニクロ直営店の1店舗1日平均売上高は、250万円前後で推移している。10年8月期は200万円を切っていたように、国内ユニクロ直営各店の1日平均売上高は年々上昇してている。

ただし従業員1人当たりの1日平均売上高は減少傾向にある。これは店舗の運営スタッフが増加しているからだろう。1店舗の平均スタッフは15人前後とみられる。

売上高と期末在庫で計算した商品回転日数からは、国内ユニクロ直営店は、およそ40日で店頭商品がすべて入れ替わっていることになる。

ただし、国内直営店舗数そのものは、すでに海外店舗数に逆転されているように減少傾向にあり、店舗数も1店舗1日平均売上高も伸びている海外ユニクロやグローバルブランドが、同グループの成長を担う役割を負うことになる。

事実、海外市場での事業拡大に向けて、ニューヨーク5番街店のオープンに46億円を投じるなど、世界主要都市における大型店の出店を推進。特に、東南アジアを中国、韓国に次ぐ市場に育成するとしている。

『図解!業界地図2018年版』(ビジネスリサーチ・ジャパン著 プレジデント社刊)

リアル店舗にとってはネット通販も大きな経営課題になるが、同社は売上高に占める割合が5%程度にとどまるネット通販の割合を、将来的には30%にまで高める目標も掲げる。

そのための戦略が、顧客が求める商品を速やかに商品化し、独自の物流網でダイレクトに届ける「情報製造小売業」への業態変革だ。すでに国内では、実店舗とEコマースの融合に向けた自社独自の物流体制を構築。今後は、海外でも物流改革を推進する。

20年の売上高3兆円、営業利益率15%という壮大な目標は本当に実現するのか――。柳井正会長兼社長の舵取りから目が離せない。