学びを実践する

ここでまた、非常にありがたいことがありました。また別のプロジェクトを担当することになったのです。まさに、学びを実践する機会をもらえたのです。

新たに担当したプロジェクトは、多少の紆余曲折はあったものの、予定通りに完遂することができました。しかも、クライアント内の合意形成がとてもうまくいったのです。それは、プロジェクトで発案した取り組みに対するクライアントの発言で実感しました。

「これは自分たちが発案し、自分たちがやりたかった取り組みなのである」

プロジェクトに参加された方々が、口々にこう発言されていたのです。プロジェクトで検討した新たな取り組みに対しては、往々にして「コンサルタントから提供されたアイディアなのだ」と、どうしても押しつけられた意識が残ってしまうものです。それが全くない。本当にうまくいったのです。

昔の自分であれば、プロジェクトをこのように進めることはできませんでした。まさに、大失敗を学びにつなげ、画期的に成長した瞬間でした。

これは、自分の力だけで実現したわけではありません。私が失敗したとき、周囲の方にたくさんご迷惑をおかけしました。そんな自分に再びチャンスを与えてくれ、サポートしてくれた。上司や同僚、部下、会社、クライアント、そしてかなり落ち込んでいた私を見守ってくれた家族には、今でも大いに感謝しています。

賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ

いかがでしたか?これは私の失敗談であり、そこから学んで成長につなげたストーリーです。私以外のコンサルタントも、大小はありますが、失敗から学んで成長したストーリーは必ずあるはずです。機会があれば、他の方のストーリーにも触れてみると良いでしょう。

賢い読者は、私の失敗に大いに学んでください。そうでない普通の読者は、参考に思っておいてください。そして、いつかくる自身の失敗を単に「大変だった」と感想で終わらせず、しっかり学びの機会としてください。必ず自身の成長につながりますから。

経験から学べなければ、同じ失敗を繰り返してしまいます。そういう本当の愚者にはならないように。

参考文献-----------

『選ばれるプロフェッショナル』
 ジャグディス・N・シース、アンドリュー・ソーベル著、羽物俊樹訳、英治出版

http://www.skylight.co.jp/topics/books.html