渡航費、滞在費が自腹でも参加する理由は

【三宅】ボランティアの人たちの国籍や年齢はどうなっていましたか。

【新条】リオ大会の場合は18%が外国人だったと聞いています。もちろん、仕事の種類にもよりますが、私が所属していた通訳チームは、11人のうちのブラジルに住んでいる人は3人で、それ以外は全員が外国人。年齢層も幅広く、21歳から60代の人までいました。他の職種についていたボランティアの方と話す機会もありましたが、参加されている中で多かったのは、30~40代の主婦。または20代から30代前半の若い人たちです。

そういう方とのコミュニケーションが円滑にできることが、いいボランティア活動につながると思います。私は、主婦の人たちとはすぐに打ち解けられました。とはいえ、いろいろな国籍の人がいるので、伝えたいことをきちんと伝えることが大事になります。

『対談(2)!日本人が英語を学ぶ理由』(三宅義和著・プレジデント社刊)

【三宅】渡航費や食費、滞在費はどうなっているのですか。

【新条】原則として自己負担です。仕事中の食事に関しては、1日1回提供されます。それと会場へ通うために公共交通機関を使えるプリペイドカードが支給されました。宿泊施設も自分で準備します。ただ、スポーツボランティアの世界ではホームステイを選ぶ人が多く、ホストファミリーの情報も、先ほどの「ボランティアポータル」にアップされています。

【三宅】経済的な負担も大きいようですが、五輪ボランティアの魅力は何ですか。

【新条】大きく3つあります。まず、リオの場合は、アスリートが1万人、ボランティアが5万人、メディアが3万人。それから有償スタッフが、おそらく1万人、それとは別にコントラクターと呼ばれる人が数万人。あわせて10万人以上の人が世界中から集まって、たった2週間のために働くわけです。つまり、グローバル企業のような環境で力を発揮することができます。これはすばらしい経験です。

次に、そこで知り合えた仲間と一緒にプロフェッショナルとして働くというメリットもあります。友だちになることができると、この秋も「1周年だから、スカイプで集まろうよ」ということになりました。私の場合だと、世界中、どこにいても友だちがいるので、泊まり歩けます(笑)。

最後は、最高レベルのスポーツに直に触れることができることです。世界から選ばれたトップアスリートたちの競技を目の前で観戦できることは楽しいし、視野も広がります。