問題が起きても状況に振り回されない

仕事にも良い影響が出ています。たとえば何か問題が起きたときに、焦ってともかく対処しようとするのではなく、「問題が起きていること。その問題に対して抱いている、焦りなどの感情」をまず認識します。全体を捉えたうえで、次に何をすべきかを考えられるようになり、状況に振り回されないようになりました。

マインドフルネスを取り入れてやめたこと
●ながらスマホ
友人と一緒にいるときも何気なくスマホを見ていたが、目の前のことにしっかり向き合うようになったという。
●自分の気持ちにふたをすること

ビジネスのアイデアにもつながっています。「乗ると元気になるヒコーキ」という、私たちのチームで企画している新プロジェクトに、マインドフルネスを取り入れたいと思っています。

お客さまが飛行機に搭乗される目的は、到着地でのアクティビティー。到着地でのパフォーマンスを最大限に発揮するために、「移動中に疲れない」を超えて、「ANAに乗ったら元気になった」と感じてもらいたい。世の中から遮断される機内だからこそできることは何だろう……。マインドフルネスとエアラインの組み合わせで実現できることを、模索している最中です。

その一環で、9月に鎌倉の建長寺で行われたイベント「Zen2.0」へも、会社として協賛し、機内シートを使って瞑想を体験していただきました。その反応を直に感じて、大きな収穫になりました。

サービス実現に向けて、やるべきことが山積みですが、企画者である私が一番ワクワクしています。そして、「乗ると元気になるヒコーキ」をお披露目できる日を、待ち遠しく思っています。

小野澤さんの瞑想タイム
(1)月1、2回、鎌倉の寺で坐禅
(2)毎朝出社前、ジム(フィールサイクル)に通う

構成=伊勢真穂 撮影=宮下マキ