日本の企業でよく見かけるのが「資料を作成する」こと自体が目的になってしまっているケース。

社内での会議は、あくまで生産性が最優先。

無駄な装飾やアニメーションは効率を落とすだけ、と心得たほうが良いでしょう。

三流企業は会議室にこもる
一流企業は会議室を飛び出す

何か新しいアイディアを出したいと思ったとき、会議室にこもっているだけではなかなかいい発想が浮かんでこないかもしれません。

こんな実験があります。

被験者である学生たちに、「就職試験の面接で使える新商品」のアイディアを出してもらいます。

Aパターンでは、学生たちに「三穴バインダー」のような常識的な例えを提示します。
 Bパターンでは、学生たちに「ローラースケート」のような非常識的な例えを提示します。

するとBパターンのほうが、オリジナリティのあるユニークなアイディアが生まれやすくなりました。

つまり、常識はずれな物事からはじめたほうが、独創的なアイディアが出やすいのです。

フェィスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、ウォーキングミーティングを取り入れていることで有名です。

ウォーキングミーティングとは文字通り、会議室などの室内ではなく、歩きながら打ち合わせをすることです。

歩くことで、凝り固まっていた思考がスッキリとし、新鮮なアイディアが浮かびやすくなるといいます。

他にも、キャノン電子の立ったまま行う「立ち会議」、グリーの「体育座り会議」など、ユニークな会議スタイルを取り入れる企業が増えてきています。

会議室で真剣に会議を行っていると、私たちの思考は同じ場所をぐるぐると回りがちです。

もしなかなかいいアイディアが出ないときは「突飛な方法」を取り入れてみると、新しい発想が生まれるかもしれません。

人を動かす「モチベーション」には、特定の法則があることが過去の実験などで証明されています。

その法則を理解しているだけで、気まぐれなチームメイトも、ずぼらな自分も、頑固な上司もスムーズに動かすことができるようになるはずです。

ぜひ、日々の仕事に取り入れてみてください。

池田貴将(いけだ・たかまさ)
株式会社オープンプラットフォーム代表取締役。リーダーシップ・行動心理学の研究者。早稲田大学卒。在学中に渡米し、世界No.1コーチと呼ばれるアンソニー・ロビンズ本人から直接指導を受け、そのノウハウを日本のビジネスシーンで活用しやすいものにアレンジ。感情と行動を生み出す心理学と、人間力を高める東洋哲学を統合した独自のメソッドが注目を浴び、そのセミナーはコンサルタントやビジネス作家などのプロも受講することで広く知られている
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