2017年9月1日(金)

外と中の食感が違うパン"ロデヴ"って?

今、日本でじわじわ浸透中!

dancyu 2015年6月号

文・安井洋子 撮影・吉田篤史

皮はバリッ! 中はもっちりと瑞々しい不思議なパン。ゴツゴツした塊は、ずっしりとした重量を感じさせるが、意外や意外。持ち上げると、その軽さに驚く! ロデヴよ、ロデヴ。あなたの正体は……。

憎めない響きの「ロデヴ」。この子の生まれは、南フランスの山あいにある小さなロデヴ村。地名からその名をとったハード系パンだ。

生地は発酵種と少量のイースト、たっぷりの水で仕込まれる。ほとんど成形しないで焼かれるから、見た目は武骨。でも、素朴な味で、村のみんなから愛され続けてきた。その昔は店先で、硬い皮へ直に鉛筆で値段を書いて売られていたそうな……。

そんなロデヴが今、日本でじわじわ浸透中。しかも、溺愛しているパン職人もいるという。「ベッカライ徳多朗」の徳永久美子さんもその一人。

日本で広まっているのは、現地の切りっぱなしをヒントにアレンジしたものだが、「ひと筋縄ではいかない」らしい。それを確かめに、徳永さんのお店にお邪魔した。

工程をざっくり説明すると……。まずは、フランスパンに似た生地をつくる→発酵種を加える→バシナージュ(足し水)をして、発酵→焼き上げて、はい完成。

「味の決め手は、発酵種。うちでは、レーズン酵母種を使っています」

そう言って見せてくれたのは、18年間、毎日、種継ぎしてきたという家宝。

レーズン酵母種の作用は、糠床と同じ。グリーンレーズンから起こしたほんのり甘い香りの種が、仕上がりに豊かな風味を与えてくれるという。

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安井 洋子