うつ・メンタル不調の原因は、脳の「扁桃体」にあることがわかってきた。扁桃体が「不安や恐怖」といったマイナス感情を発生させているのだ。うつ・メンタル不調の再発を防止するには、扁桃体の興奮をおさえる必要がある。具体的な方法を、日本メンタル再生研究所の山本潤一所長が解説する。

扁桃体は顔表情に敏感に反応する

うつ・メンタル不調は、脳内にある感情を発生させる部位である、扁桃体(へんとうたい)が慢性的に興奮し、不安や恐怖、嫌悪感情、怒りなどのマイナス感情を慢性的に発生させていることから作り出されます。弊社顧問である筑波大学名誉教授・宗像恒次博士の研究で明らかにされています。

実は扁桃体は、周り人々の顔表情に敏感に反応するという特徴があり、この感受性が敏感であればあるほど、うつ・メンタル不調になりやすいのです。わかりやすくいうと、周りの人の顔色をものすごく気にする人ほど、うつ・メンタル不調になりやすいのです。

うつ・メンタル不調のなりやすさ、つまり扁桃体の敏感さを大まかに診断する心理テストがあります。このテストだけで正確に判定できるわけではありませんが、傾向を読み取ることはできます。

以下の質問に「いつもそう」2点、「まあそう」1点、「そうではない」0点とし得点を出してください。

 
<著作・宗像恒次>「自己抑制型行動特性尺度」

※この心理テストは著作権物です。許可なく複製を禁じます。

(1)自分の感情を抑えてしまう方だ。
(2)思っていることを安易に口に出せない。
(3)人の顔色や言動が気になる方である。
(4)つらいことがあっても我慢する方である。
(5)人から気にいられたいと思う。
(6)人の評価に沿うように努力する方である。
(7)自分の考えを通そうとする方ではない。
(8)自分らしさがないような気がする。
(9)人を批判するのは悪いと感じる方である。
(10)自分にとって重要な人には自分のことをわかってほしいと思う。