「ハケンでもいい=12.9%、パート・アルバイトでもいい=5.3%」

図2-1
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図2-1

年収と並んで女性が譲らないのは、相手(男性)の“雇用形態”だ。

まず図2-1を見る限り、総合職や一般職、公務員など、相手の職業に「こうでなければ」とこだわる独身女性は、意外に少ない。逆に「どの職業でもよい」が、全体の3割を超える。

だが、「正社員」か、それとも「派遣・契約社員」かと“雇用形態”を聞かれれば、話は別だ。

「相手が派遣社員でもよい」に、「(まあ)あてはまる」と答えた女性は1割強、「パート、アルバイトでもよい」に至っては、わずか5.3%しかいなかった(図2-2、2-3)。

女性の圧倒的多数は、「結婚相手は当然正社員でないと」「パートなんてありえない」と考えているわけだ。

図2-2,3
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図2-2,3

先ほどのA子さん(27)も、私の取材に対して開口一番、こう答えた。

「結婚相手? フツーに正社員がいい」

入社以来ずっと正社員として働く彼女にとって、相手の男性が正社員なのは「フツー(普通)」のこと。派遣や契約社員、フリーターの男性は周りにも数少ないから「ありえない」と思うのだろう。

だが現実はといえば、正社員以外の男性も少なからずいる。25~34歳の男性で1割強、15~24歳では4割を超える男性が非正規雇用だ(09年 総務省「労働力調査」)。

また、男性の平均年収を見ると、女性たちが「フツー」と考える先ほどの「妥協年収600万円以上」が、どれほど高水準かがわかる。給与取得者(原則フルタイム就業)の男性に限れば、平均年収は30代で512万円、40代で648万円と、決して悪くはない。だが、フリーターや不定期で働く派遣男性も含めた平均年収は、30代で372万円、40代でも500万円に達しないなど、厳しい現実が垣間見えるのだ(07年 国税庁「民間給与実態統計調査」/08年 厚労省「賃金構造基本統計調査」)。

ベストセラー『下流社会』の著者でマーケティング・アナリストの、三浦展氏は「妥協の年収とはいえ、この(600万円以上の)年収をクリアするには、正社員でなければ難しい」と指摘する。相手の年齢に応じて右肩上がりに上がっていく女性の要求年収をクリアするのも、正社員でなければ難しい。