採用数の3分の1がラグビー部を筆頭にした体育会系出身者

では、人事部は学生時代のスポーツの種類へのこだわりはあるのだろうか。

雑誌『プレジデント』(2017年5.1号)では、企業の採用責任者の「好印象の競技・部活」を調査している(大手企業15社*)。そのランキングによれば、トップはラグビー部。次いで、野球部、アメフト部、サッカー部、バスケットボール部と続いている。

PRESIDENT 2017年5月1日号より

*あいおいニッセイ同和損害保険、伊藤忠商事、オリックス、鹿島建設、キッコーマン、キリン、サッポロビール、サントリーHD、 JFE HD、損害保険ジャパン日本興亜、竹中工務店、帝人、日本板硝子、日本航空、三菱電機(50音順)

共通するのはチームワーク力を問われる団体競技であることだ。ラグビー部の魅力について大手サービス業の人事課長はこう語る。

「『ラグビーをやっていました』と言うだけで買いですね。元気と馬力があるのは当然ですが、チーム全体のことを考えて行動する訓練ができている。ポジションごとに一人ひとりの役割が明確ですし、自分がチームに貢献するために技能を磨く資質も備わっていると思います。先輩・後輩の上下関係に忠実で、部下に使えば最低限でも言われたことをやる。特に営業は人に好かれてナンボの世界です。理屈もいいですが、親近感が感じられる人間的魅力を持った学生はいいですね」

同社は採用数の3分の1が体育会系出身者。ラグビー部出身も多いそうだ。