34歳 年収500万 メーカー社員の男性が「落ちた穴」

ちょうど翌月は彼女の誕生日。竣太さんは彼女の了承を得た上で、当日はホテルで一緒に過ごそうとワンランク上の部屋を予約したのです。ホテルという密室に2人きりで入るのだから当然、「彼女もそのつもり(性交渉をするつもり)に違いない」と竣太さんは決め付けていたようです。

年収約500万円の会社員である竣太さんにとって1泊5万円の部屋はあきらかに身分不相応。ホテル代だけで財布の中身がカツカツゆえ、ディナーはケチって格安のイタリアンバルに。そこで飲んだ安物のワインがいけなかったのでしょうか。彼女はお酒が強いほうでしたが、当日は千鳥足状態。左右に揺れる彼女を支えながら、ゆっくりと歩みを進めることで何とかホテルに到着したそうです。彼女はいったん部屋のベッドに腰をかけたのですが、背もたれがないので、そのまま座り続けることはできず、すぐにバタンと寝転んでしまった。

写真はイメージです

竣太さんはそれほど酔っていませんでした。そばには静かに寝息をたて横たわる女性がいる。自然に胸が高鳴ります。もちろん初めての経験ではありませんが、緊張します。彼女の様子を気遣いながらも、ゆっくりと彼女の美しい髪の毛をなで、体に触れました。

ハグ、キス……と接触の度合いを大きくする際、竣太さんはその都度「いい?」「平気?」「大丈夫?」と投げかけて彼女の反応を確認することはしませんでした。ただし、彼女も露骨に抵抗しなかったので、OKしてくれているという前提で事を前に進めたのです。

▼蜜月関係が始まった途端、彼女が束縛を始めた

確かに性交渉の最中、彼女は「いやっ」などと反応することがありましたが、竣太さんの耳にはそれは極めて官能的なものに聞こえたのです。本当に「嫌」なら、こんな声色ではないはずだ、と。竣太さんはきちんと避妊具を使用しました。その後、彼女が起き上がる気配がなかったので、ホテル備え付けのパジャマを着せてあげたそうです。彼女と一緒に眠りについた竣太さんは、そのまま同じベッドの上で朝を迎えたのです。

このように竣太さんと彼女は最後の一線を越えて、心だけでなく体も結びつき、2人の関係はすべてが良い方向へ進んでいるかのように思えました。しかし、蜜月関係に突入した途端、彼女にある変化が起こりました。突然、まるで人が変わったかのように竣太さんを束縛し始めたのです。