月の支出を38万円から26万円へ減額できるか?

Kさんだけの収入で生活できるようにするには、毎月の支出を38万円から26万円まで、約12万円分を減らす必要があります。この減額幅は大きく、簡単ではありません。生活費を縮小していくことも必要ですが、やはり、多少の貯蓄を切り崩しつつ、できるだけ早く仕事を見つけてペースを取り戻すことも考えなくてはいけません。

まずは当面の収入計画について考えました。

ご主人は退職後、失業手当を受給するつもりとのこと。自己都合退職になってしまうので、3カ月の待機期間を経て、失業4カ月目から月16.5万円ほどを5カ月間受給することができます。この5カ月間は、妻の収入を合わせて42.7円なので、家計は赤字にはなりません。問題は、失業給付が切れた後、将来的に収入が見込めなくなった場合の備えです。

仕事が見つかるかどうかについては全く予想ができないので、まずは生活費の縮小を目指すことにしました。2人で毎月38万円の支出は、Kさんご夫妻も多すぎると感じたようで、支出の減らし方については積極的に考えてくださいました。

▼食費8.3万円、水道光熱費2.8万円、生命保険3.1万円……

2人の子供(26歳長男と24歳の長女)は、すでに独立し、別居しています。2人家庭で月8.3万円の食費は高額です。外食や昼食など自分たちで手をかけない食事で済ませがちになっていたたため、自炊の回数を増やすことにしました。月8000円のクリーニング代についても、洗濯後にアイロンをかける作業を面倒くさがっていたことを反省し、これも可能な範囲で、自分たちでやっていくようにしました。

また、水道光熱費は、2人暮らしで共働きの割には高額(2.8万円)。原因はエアコンの消し忘れとか、夜間も電気をつけ放したまま忘れてしまう、水道も流しっぱなしにしがちなど、いくつも出てきたので、そのひとつずつを互いに意識して消していく、止めていく声がけをすることを試してみました。それだけで、支出が減っていくことがわかり、だらしなくつけたままにすることがないよう、さらに心がけることにしました。

通信費(1.2万円)は全く使わない固定電話代がもったいなく、解約しました。お2人ともスマホだけで十分と感じているので、電話番号はそのままで格安スマホに変えました。生命保険(3.1万円)は保障を見直し、現在の家族状況から過剰だと思える部分を解約しました。日用品(1万円)については、別居している息子の子どもが遊びに来た時のために、買い置きしていたおむつやティッシュ、賞味期限の長い幼児用おやつなどが含まれていたので、ある程度減るまでは追加で買わないことにしました。

交際費(6000円)は夫の職場での交流が少なくなったので減りましたし、新聞も2紙取っていたのを1紙に減らしました。妻のヘアカラーも、美容院に行くのを控えて自宅で染めるなど、削減の工夫ができました。