2016年4月1日のスタートから1年以上が経過した「電力の小売全面自由化」──。あなたの家は、すでに電力会社や電気料金プランの切り替えを行っただろうか? 「まだ、そのまま……」という人も多いかもしれないが、一方で電気代の大幅削減を実現している家庭も着実に増加中だ。

「電気の購入先を変えた人」の満足度は高い

地域の特定の電力会社からしか購入できなかった電気をさまざま事業者から買えるようにした「電力の小売全面自由化」。その重要な目的は、電気料金の抑制だ。消費者が電力会社や料金プランを“比べて、選べる”ようにすることで、競争を促進。おトクな料金で購入できる可能性を広げようというわけである。

資源エネルギー庁「電力自由化に関するWEBアンケート調査(第4回)」(2017年4月)より。

ではこれまでに、実際切り替えを行った人はどれくらいいるのだろうか──。電力広域的運営推進機関の発表によれば、その数は約400万件(2017年5月末までのスイッチング件数)。毎月継続的に、数十万件程度の切り替えが発生している。電気の購入先を変えた人の満足度は総じて高く、「非常に満足」「やや満足」を合わせると64.2%。逆に「非常に不満」「やや不満」という人は2.8%しかいなかった。

そうした中で注目したいのが、“地域外の電力会社”への切り替えだ。今回の自由化で既存の電力会社もエリアを問わず事業を行えるようになった。そのことから、大手電力会社も顧客獲得に向け、魅力的な料金プランを新たに用意。場合によって、年間何万円も電気代を減らせる状況が生まれている。

東京電力エナジーパートナーの「プレミアムプラン」もそんな新たな料金プランの一つ。比較的電気の使用量が多い家庭の間でじわじわと評判を高めている。そこで今回、大阪在住で「プレミアムプラン」に申し込んだ人へインタビュー。切り替えのきっかけや具体的な料金メリットなどを聞いた。

電気料金の削減に加え、電力会社の安定性や継続性も重視した

お話を聞いたのは、大阪府に住むK.Hさん。すでに定年退職しており、3人のお子さんも独立。現在は、戸建て住宅に奥様と2人住まいだ。通常であれば、それほど電気の使用量は多くなさそうに思えるが……。

K.Hさん。「メリットがあれば、新しいサービスでも積極的に取り入れるタイプです」。

──電力自由化と同時に、電力会社を切り替えられたとのことです。きっかけや理由をお聞かせください。

【K.H】夫婦2人暮らしですが、実は家内が自宅でピアノ教室をやっている関係で、時期によってはエアコンを長時間利用しています。そのほか、私たちが日常で使う電気を合わせると、月の電気代が4万円を超えることもありました。そのため、これをなんとか節約できないかと思っていたんです。

──東京電力の「プレミアムプラン」に切り替えて1年以上が経つとのことですが、電気代はどれくらい減りましたか。

【K.H】前年と比較して、年間でおよそ5万6000円安くなりました。計算してみると、一昨年度(2015年4月~2016年3月)の年間電気料金が25万1000円ほど。それが昨年度(2016年4月~2017年3月)は約19万5000円と20万円を切りました。電気の使用量は、8265kWhから8273 kWhに少し増えていたくらいなので削減の効果は大きいですね。月間にならしても、月々4600円以上の節約。トータルで20%以上電気代が減ったことになります。

──多くの電力会社、料金プランがある中、東京電力エナジーパートナーの「プレミアムプラン」にしたのはどうしてですか。

【K.H】自由化がスタートする数カ月前、地元の電力会社やガス会社から「料金プランの変更を行った場合、これだけ電気代が安くなります」というシミュレーションを記した案内が自宅に届きました。それぞれ年間5000円とか、1万5000円くらい節約できると書かれているのを見て、自分でもうちょっと調べてみようと思ったんです。

そこでネット上の「比較サイト」にアクセスし、シミュレーションをしてみました。すると、東京電力の料金プランだと年間4~5万円安くなるという結果が出たんです。「おっ!」と思いましたね。正直、私たち大阪の人間にとって馴染みがない会社ですが、地元の事業者と比べてかなり差があったので。

──それが、東京電力の料金プランを知ったきっかけだったんですね。

【K.H】そうです。もともとは地元の事業者への切り替えを予定していましたが、考え直しました。もちろん電気代の削減額も大事なポイントですが、切り替えにあたっては「企業の継続性」や「事業の安定性」も重視していたので、その点でも東京電力グループは合致していました。関西で馴染みがないといっても、日本一の規模の電力会社ですから。

──すでに大きな切り替えの効果を実感されているわけですが、K.Hさんのお宅と「プレミアムプラン」は、どんな点で相性が良かったと思われますか。

自宅の一室で奥様がピアノ教室を開いている。レッスン中はエアコンを付けていることが多く、電気の使用量も増える。

【K.H】「プレミアムプラン」では、使用電力量が多くなると、従来の料金プランと比べて電気代の削減効果も大きくなります。その意味では、特に冬場のメリットが大きいですね。お話ししたピアノ教室のエアコンのほか、冬は電気こたつや電気ストーブ、電気カーペットなども使っています。年末年始などは、独立した息子や娘が孫を連れて1週間くらい私たちの家に滞在することもあり、そうしたときはやっぱり暖房を付ける部屋の数も時間も増えますからね。

うちの暖房器具は安全性も考えて「電気」のものが多いんです。灯油ストーブもありますが最近はほとんど使っていません。そもそも灯油は、買いに行って運んでくるのも結構大変で……。また、ガスもあまり使用していません。阪神・淡路大震災の時、自宅周りのガス管がかなりの部分破損してしまい、その後全面的な修復をしていないんです。その意味では、電気代を抑えることが光熱費の節約に果たす役割は非常に大きいといえます。

──最後に、電力自由化にあたって、「関心はあるが、電力会社の変更はまだ……」という人へメッセージをお願いします。

【K.H】それぞれの家庭にあった多様な料金プランがありますから、「変更を検討しない理由」はないと私自身は思います。まずは、シミュレーションをしてみるのがお勧めです。現在の電気の使用状況などを入力すれば、結果はすぐに出てきます。

私の場合は、電気料金の削減に加えて、電力会社の安定性や継続性を大事にしましたが、皆さんも自分なりの選ぶ基準を設けた上で、ぜひ電力自由化のメリットを手にしてほしいと思います。

一人暮らしや一般的なファミリーにおすすめのプランも!
関西地域の人も見逃せない、東京電力の電気料金プラン

K.Hさんが選んだ「プレミアムプラン」は、電気のご使用量が多い人ほどコストメリットが大きいプラン。月々の使用量が400kWhまでは、電力量料金が定額。400kWhを超えると、1kWhあたりの電力量料金が地元の電力会社と比較しても安価に設定されており、おトクになる。
一方で、一人暮らしや一般的なファミリー向けには、「スタンダードプランA」が用意されている。このプランでは、1カ月の電気使用量が120kWhまでは地元の電力会社と同じ単価の電気料金を設定。それを超えると、1kWhあたりの電気代が安くなる(詳しくは、東京電力エナジーパートナーのホームページ)。
いまや電気をはじめとするエネルギーは、賢く選ぶ時代。まずは、自宅の検針票で毎月どれくらいの電気を使っているのか確認を──。それを手元に、ウェブサイトなどでシミュレーションをすれば、きっと自分の家に合った料金プランが見つかるはずだ。

●東京電力のシミュレーションサイトはこちら>>

●東京電力の新料金プラン受付サイトはこちら>>

(お問い合わせ先)
東京電力エナジーパートナー
http://www.tepco.co.jp/ep/index-j.html