黙って高性能、のゆかしさ
「L.U.C XPS ツイスト QF フェアマインド」。QFは「カリテ フルリエ」認証の意。性能・品質検査としては世界最高水準の厳しさ。キャリバーL.U.C 96.09-Lを搭載。2重香箱を備え、マイクロローターで巻き上げ。65時間のパワーリザーブ。ケース厚わずか7.2mm。テクスチャーが浮き出たスレートグレーのダイヤルと相まってモダンかつエレガント。●18KフェアマインドRG。ケース径40mm。自動巻き。アリゲーター・ストラップ。227万円(予価)。世界限定250本。今冬発売予定〈ショパール ジャパン プレス〉

LUC第1作からジュネーブシール、COSCのダブル認証

1996年、キャリバーLUC1・96(現96・01‐L)が発表されたとき、それは時計業界にとって“事件”だった。誰もがショパールを名だたるジュエリーウォッチメーカーと認識してはいても、機械式時計のファインウォッチメーカーと位置づけている人など誰もいなかっただろう。そこにいきなり自社製キャリバーの発表である。

翌年にはそれを搭載してLUCコレクションの第1作「LUC 1860」を発表する。はなからマイクロローター型の自動巻きという難度の高いキャリバーに挑戦するのにも驚かされるが、しかも、COSC、ジュネーブシールと高級時計を証しする厳格な検査を通過、高精度と美観を認定されていた。その衝撃たるや、まさに“事件”だったのである。

以後LUCコレクションのほぼすべてがCOSC認定、なかにはジュネーブシールを取得するモデルもある。COSCのクロノメーター検定はムーブメントに日差マイナス4~プラス6秒以内という厳しい精度を求め、この認証は機械式スイス時計のわずか3%といわれる。ジュネーブシールはムーブメントに、伝統的な技法で最高の仕上げが施されているかどうかを細目に沿って検査。これまで主に美観の審査だったが、2011年の改訂からは歩度の精度、防水性、気密性、機能性など時計全般にわたって検査するようになった。

世界最高水準の厳格さ、カリテ フルリエの認証

カリテ フルリエ財団の認定証。部品の1個までスイス製であることが求められる。スイス公認クロノメーター検査局(COSC)でクロノメーター検定に合格していることがカリテ フルリエ検査を受ける条件。COSCの検査はムーブメントのみ、しかも静止状態での精度検査になるが、カリテ フルリエでは全般的な品質を確かめるため時計全体、すなわちケーシングした状態での検査が実施される。COSCの検査は15日間に及び5姿勢、三つの温度で機械式ムーブの精度を測定。20mm径以上のキャリバーの場合、日差-4~+6秒以内という精度基準を満たさなければならない。カリテ フルリエの場合、24時間にわたる装着をできるだけ実際に近い状態で再現し、歩度の精度が日差0~+5秒以内であることが求められる。一般的な機械式時計の日差が±10~20秒であることからすると相当厳しい基準になる。歩度精度検査の前段階でプッシュボタンなどにかかる圧力や耐磁性能、耐衝撃性、耐水性試験などのクロノフィアブルテスト、技術、外観など基準に沿った装飾や仕上げのチェックが行われる。

LUCは高品質のトップクラスの時計であることは誰もが認めるところだが、ショパールは2004年、より厳格な基準「カリテ フルリエ」の公的認証組織をパルミジャーニ・フルリエ、ボヴェとともに立ち上げる。COSC認定は検査の前提、そのうえで耐磁性、耐衝撃性、生活動作シミュレーション時の歩度チェックなど、より現実生活に沿った検査になり、素材、装飾などの美的基準も厳しい。例えば歩度の精度は日差0~プラス5秒以内でなければならないなど公的な検査としては世界一厳しい基準となった。

LUCの代表的なカリテ フルリエ認証モデルとしては、05年「LUC カリテ フルリエ」、11年「LUC トリプル サーティフィケート トゥールビヨン」、14年「LUC トゥールビヨン QF フェアマインド」、そしてここに取り上げた「LUC XPS ツイスト QF フェアマインド」などがある。技術的に、工芸的に最高品質を認定されながらも強く主張することもないのが、LUCの格の高さというべきか。

ショパール・メンズのもう一つの顔「ミッレ ミリア」
「ミッレ ミリア クラシック XL 90周年 リミテッド エディション」。ビンテージカーレース「ミッレ ミリア」が今年90周年を迎えた。記念モデルにはL.U.C 03.07-Lという手巻き式フライバッククロノグラフを搭載。このコレクション最高の特別感がある時計。●18KRG。ケース径46mm。手巻き。カーフ・ストラップ。478万円(予価)。世界限定90本。7月発売予定〈ショパール ジャパン プレス〉