グラフの選び方

課長「新しい4車種について、台数ごとに利益がどう変化するか教えてくれ」
 ⇒どれが一番利益が出るか、パッとわかるグラフにしたい

一口にグラフといっても棒グラフや円グラフ、折れ線グラフなど用途によってさまざまなものがあります。

そのなかで適切なグラフを使い分けるには、基本的に「量」「推移」「割合」の3つに分けて考えるとよいでしょう。

要素の量を表すには棒グラフを使います。要素ごとに大きさを表す棒が並ぶことで、規模の大小を感覚的に把握するのに役立ちます。

過去からの推移や量の推移を表すには折れ線グラフを使います。時点ごとのデータが線でつながれて表されるため、時間軸に沿った要素の変化を示すことに適しています。

要素間の割合を示すには円グラフを使用します。要素ごとに大きさを扇状に並べることで、分析対象データに占める上位の要素を特定したり、要素間の割合を比較するのに役立ちます。

そのほかによく使用されるグラフとしては散布図があります。これは個々のデータの分布を点として記録したもので、各要素のバラつきから特定の観点に基づく傾向を見つけるのに役立ちます。

[これが正解!]
⇒折れ線グラフなら推移の比較が一目瞭然

新しい4車種は販売台数が1~5台のときと6台以上では利益額が異なる。折れ線グラフにすることで、各車種の台数ごとの利益額が明確に。このグラフを見ると、たとえば、10台以上売れたときに利益が最も出るのは、E車であることがわかる。ちなみに、2台以下ならH車、3~6台ならF 車、7~9台ならG車がそれぞれ最も利益が出ることになる。このグラフを見ながら、チームで今後の販売戦略が立てられそうだ。

【グラフ作成のためのデータを整理しよう】

1. まずは基本条件を整理
かかる初期費用、販売台数によって変わる利益を表にまとめ、情報を整理しよう。6台目以降は、E車の利益が急増することがわかる。

2. 基本条件から数値を計算
グラフに必要な数値を1.の基本条件の表から計算する。5台目以前は、「初期費用-台数×1台分(1~5台目)の利益」の数式を設定し5台目以前に適用。

3. 数式を使って利益を計算
6台目以降も「初期費用-台数×1台分(6台目以降)の利益」の数式を設定。オートフィル機能(43ページ参照)で全車種の範囲を選んで適用する。

4. 表から簡単にグラフ作成
3.で作った表の範囲を選び、エクセルメニューの「グラフ」から適したものを選択する。今回は推移が見て取れる折れ線グラフが適切。