Type D:一本調子になる
症状:「一生懸命話しても反応がよくありません」

イラスト=松元まり子

話し方に抑揚がないと、どんなによい内容でも興味を持ってもらえません。それどころか、「ぶっきらぼう」「暗い」「冷たい」「長い」「くどい」といったマイナスイメージさえ抱かれかねません。ボソボソと話す人に対しては、聞いても仕方がないとサジを投げるケースも。いずれもよくない印象を植え付けてしまいますから、話の内容の前に、身ぶり手ぶりまで含めて感情豊かに話す練習から始めてみましょう。

▼処方:あえてエモーショナルな話し方を

1. 抑揚の達人たちにならってみる
上手な抑揚のつけ方を学ぶなら、ジャーナリストの池上彰さんの話し方が格好のお手本となります。ポーズのとり方や音の上げ下げ、話す速度の変化などが絶妙で、つい引き込まれてしまいます。政治家なら小泉進次郎さんがいいでしょう。強調したいフレーズを大きな声でゆっくり話して、聞く人にその言葉を印象付けるのが上手です。

2. 本番の直前にもう一度思いを込める
間違いなく論理的に話そうとするばかりに一本調子になっていることも多いでしょう。そこで話す直前にもう一度自分が「何を伝えたいのか」を思い返し、「これだけは知ってもらいたい」とフレーズに情熱を込めるイメージをしてみましょう。鏡の前であえて大きな身ぶり手ぶりをつくり、話す練習をするのもいいと思います。

3. 4タイプの話し方を使い分ける
声の高低と話すスピードの速い・遅いを組み合わせると4つの違った印象を与えられます。高い声でゆっくり話すと「やさしくおおらか」、高い声で速く話せば「元気で明るい」、低い声でゆっくりなら「落ち着いた」、低い声で速く話すと「仕事ができそう」といった感じの声になります。聞き手の様子を見ながら効果的に使い分けましょう。