ただ、タレントも漫画家も、やっぱり人気商売ですからね。そのうち仕事が減っていくのは仕方ないです。でも、幸い体力的にはまだまだ問題なさそうなので、できるかぎり長くこの世界で生き延びたい。そのためには、なるべく呆けないようにしなければと思っています。最近は、収録中でも頭がはっきりしないことも多いので……。

あ、稼ぐだけでなく、2カ月前から節約もしてますよ。大好きな競艇場にも、最近は仕事以外ではなるべく行かないようにしているんです。やはり、あそこはあればあるだけお金を使っちゃう所ですから。それに行くとしても、以前は10万円くらい持っていっていたのを、最近は2万~3万円だけポケットに入れて行くようにしているんです。手持ちが少ないと、あまり大胆な賭け方ができなくなって面白くないのが難点ですが。

僕の場合、もともと酒もタバコもやらないし、贅沢品にも興味がないので、ギャンブルにさえ気をつけていれば、さほどお金が出ていかないんですよ。かつては競艇資金を調達するために、消費者金融をまわることも珍しくありませんでしたから、これは大きい。

今している腕時計も貰い物。洋服も、女房が適当に買ってきたものを着まわしているだけ。そのほか、身につけるものでいえば老眼鏡が必須なくらいですけど、これも高いものではありません。

ひとつ言えるのは、テレビの仕事が増えて収入が上がったからといって、生活を変えてはいけないということ。うちは小遣い制ですから、ポケットに入ってる2万~3万円がなくなったら、そのつど女房にお願いして小遣いをもらうんです。身の丈にあったペースで暮らしたほうが、絶対に楽しいですよ。

家計の管理は、すべて女房にお任せ。老後のことを考えて蓄えてくれているといいんですが……、あまり期待できそうもないので、節約に励みながらも、まだまだ頑張って仕事をしなくちゃなと思っています。

【蛭子さんの一言】僕も貯金がなくて不安。まだまだがんばって稼ぎますよ~!
(友清 哲=文 吉澤健太=撮影)
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