幸せでいるための秘訣とは?

安倍氏に続いて、政治学者でありながら、日本ポジティブサイコロジー医学会理事でもある小林正弥氏、早稲田大学教授であり、日本にいち早くマインドフルネスを紹介した越川房子氏、東大病院医師、稲葉俊郎氏が登壇した。

対話マラソンでは、20人を越えるプロフェッショナルが登壇。それぞれの専門分野から見た「幸せ」について、前野隆司教授、中村一浩氏と30分ずつ対話を行った。

ビデオでの登場となった脳科学者、茂木健一郎氏によると、幸せな状態であり続けるための秘訣は「とらわれないこと」。「何らかの価値観や基準で人を判断していると、逆に自分も判断されてしまう。その枠から外れることが大切」とした。

2人並んで登場したのは、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役 人事総務本部長 島田由香氏と、ホッピービバレッジ 代表取締役 石渡美奈氏。ともに女性リーダーとして多くの社員を束ねる両氏が、どういったマインドで日々の業務と向き合っているのか。島田氏はこう言う。

「何よりも対話が大切だということを伝えています。そのときに、これは自分への自戒も込めてなのですが、聞くチカラをいかに伸ばしていくかというところが大切です。加えて言うならば、実際に見えているものの後ろにどのようなニーズがあるのかということを意識しながら、この人にとってどういうことがハッピーなのか?ということを思いながら、相手の話を聞くようにしています」(島田由香氏)

一方、企業のトップである石渡氏は「新卒採用をはじめて11年目になりますが、新入社員を受け入れるにあたって一番大切なことは、彼ら彼女らにとって絶対的に安心安全な場をつくること。そして社員から、社長はある意味で自分の親のように、絶対的に安心な存在であると思われていることが大切だと思っています」と述べた。