(PANA=写真)
写真を拡大
(PANA=写真)

財務大臣 野田佳彦(のだ・よしひこ)
1957年、千葉県生まれ。80年、早稲田大学政経学部卒業後、松下政経塾へ。87年、千葉県議会議員選挙に最年少当選。2010年6 月より現職。


 

「シャイ」である。前の晩に親しく酒を酌み交わしても、次の日に廊下ですれ違うと、視線をそらして行き過ぎようとするときがある。裏を返せば「用心深い」。よほど信頼しあえる仲にならないと胸の内は明かさない。

政界の登龍門・松下政経塾の1期生。創始者・松下幸之助からは「必ず日本を背負って立つ男」と絶賛されていたという。千葉県議を経て1993年日本新党から衆議院初当選。96年総選挙では新進党から出馬して落選したが、2000年に民主党から復活当選を果たす。

新世代のリーダーと目されてすでに久しい。02年の民主党代表選挙には若手代表として、鳩山、菅の両氏に戦いを挑んだ。鳩菅2枚看板の全盛期だ。候補者そろって街頭演説に向かうバスの中、当時幹事長だった菅氏から「なかなかいい度胸している後輩だ」と挑発され、「ボコボコにされると、つい刃向かってしまうんです」と応じる度胸のよさも見せつけた。

しかし、度胸をそがれる出来事が06年に起きた。ライブドアの堀江貴文元社長から自民党サイドにカネが動いたという偽メール問題だ。当時、国会対策委員長だった野田氏は信憑性を疑うことなく自民党を攻めたが、結果、偽だと判明し辞任へと追い込まれた。この失態は、いまだ本人の中で尾を引いている。以降、代表選ごとに出馬が取りざたされるが決断できない。

財務大臣のキャリアも1年以上だ。そもそも経済、財政は得意ではないから、すっかり財務官僚の「手のひらの上」という指摘もある。今では財務省が喜ぶ消費税UP論者だ。「ポスト菅」へと促す親しい議員に、かなり以前から覚悟を語っていたという。今後、どこまで存在感をアピールできるか。「用心深さ」も「臆病風」となればニューリーダーの資格なしだ。