甘酒、ヨーグルトなど発酵させる調理も得意

筆者も昨年末に購入してから炊飯に調理にと活用している。ライスポットで炊いたご飯の味には大満足しているが、実は「炊飯器」として見ると、ライスポットは扱いがやや面倒だ。一般の電気炊飯器ならば内釜で米を研ぎ、目盛りに合わせて水加減をすれば炊けるところを、ライスポットの場合はボウルやざるを別に用意してそこで米を研ぎ、付属の計量カップを使って水を量る必要がある。また、鋳物のホーロー鍋なので当然ながら重く(蓋と鍋を合わせて約4kg)、取っ手まで鉄なので鍋つかみは必須、錆びないように蓋と鍋の合わせの部分に油を薄く塗っておくお手入れが必要だ。また、中にご飯や料理が入った状態で長時間放置するわけにもいかない。

炊き上がったらすぐに蓋をあけてご飯を十字に切り、上下を混ぜ合わせる。保温機能は付いていない。

もう一つ、一般の炊飯器と大きく異なるのが「保温機能がない」ことだ。炊き上がったらすぐに蓋をあけてご飯の上下を混ぜ合わせたほうがおいしく食べられるのだが、これをするとすぐにご飯が冷めていく。炊飯器の保温機能で長時間置くよりも、残ったご飯はラップに包んで冷凍保存し、食べる分だけレンジなどで温めて食べることを推奨しているためだが、普段保温機能をよく使っている家庭ではやはり不便だろう。

しかし、調理器具として見ればライスポットは素晴らしい。無水調理ができる鍋としてバーミキュラはもともと定評があり、土方副社長の言うとおり、煮る、焼く、炒める、という調理がすべてできる。特に、プロのシェフもうならせる低温調理機能にはかなり興味を引かれた。ローストビーフを作ってみたことはあるが、「ローストポークも絶品です」と土方副社長は語る。最近は低温で数時間かけて調理する“焼かない焼き肉”なども話題になっているので、ライスポットによって最も可能性が広がるのは、実は低温調理のカテゴリーなのかもしれない。

温度と時間を指定できるタイマーが付いているため、塊肉の調理はライスポットの得意技。無水調理で根菜の味も濃く甘く仕上がる。

ライスポットには専用のレシピブックが付いてくるほか、愛知ドビーではオーナー向けに、バーミキュラやライスポットを使ったレシピをインターネットで公開している(https://owners.vermicular.jp/)。レシピブックでは低温調理のメニューは少ないので、今後のレシピ追加に期待したいところだ。

また、温度は30度から95度まで、時間は最長6時間まで調理できるので、ヨーグルト作りや塩こうじ作りなどにも活用できるという。こうした“発酵”のレシピも近日中に追加されるとのことなので、こちらも楽しみに待ちたい。

ライスポットは月産5000台でも追い付かないほどの人気となり、レストランでの導入も進んでいる。バーミキュラの事業が軌道に乗り始めたころから思い描いていた「欧米進出」という夢の実現が、いよいよ近付いてきたのかもしれない。

■次のページでは、愛知ドビー「バーミキュラ ライスポット」の企画書を掲載します。