夜ロカボdeお酒もフレンチも

すべての食事を変えることに抵抗がある人は、まずは糖質過多になりがちな夕食から挑戦してみて。3分の1にはなるものの、その効果は実感できるはず!

野菜が入ったおかずの糖質量は平均約20g。1食20~40gの糖質は摂っていいのですから、残りを主食で摂るなら、ご飯は70gでお茶碗半膳ぐらい。食パンなら6枚切り1枚です。

主食を削れば、ビール500mlや日本酒も2合ぐらいまではOK。タンパク質や脂質でお腹いっぱいになるのが目安。1日にお肉だと500g、豆腐で6丁くらいのタンパク質を摂取している日本人が一番腎機能が高くなっていたというデータもあります。脂質については、そもそも上限量を設定する必要すらないと米国の食事ガイドラインアドバイス委員会が言っています。

<「とりあえず1杯」も、このお酒で!>

●ビール 350ml中 10.9g

●ワイン 1.5g、ハイボール 0g、焼酎水割り 0g

▼お酒の糖質量(100ml中)
ウィスキー 0g/ウォッカ 0g/焼酎 0g/ブランデー 0g/ラム酒 0.1g/ジン 0.1g/ワイン(赤) 1.5g/ワイン(白) 2.0g/スパークリングワイン 2.0g/ビール 3.1g/黒ビール 3.4g/日本酒(本醸造) 4.5g/紹興酒 5.1g/梅酒 20.7g

<こんなおつまみがオススメ!>

(イラスト=別府麻衣)

▼おつまみの糖質量
枝豆 24g中(1.0g)/冷や奴(絹ごし)100g中(2.5g)/エビのアヒージョ エビ200g中(0.9g)/魚のカルパッチョ 1人前(0.5g)/焼き鳥(塩・タレ混)4~5本(6.5g前後)

おつまみもカロリーではなく、糖質を減らすことを意識したい。お酒と相性のいい油脂を使ったアヒージョやカルパッチョ、良質のタンパク質を含む豆腐などの大豆製品や、焼き鳥などはたっぷり摂っても大丈夫。ダイエット中とは思えないほど食べられるものが多いのもロカボならでは。晩酌も思う存分楽しんで。

<焼き肉もガッツリ食べられます!>

(イラスト=別府麻衣)

極端な糖質制限だとNGの焼き肉のタレも、ロカボならOK。タンでもカルビでも好きなものを好きなだけ食べましょう。そのかわり締めの冷麺は避けるべき。「最後にご飯が入る余地を残しておくことが間違い。締めを食べたいと思ったら、もうひと皿お肉を追加。お腹がいっぱいになれば、ご飯を食べたいと思わないはずです」(山田先生)

 
▼徹底するのは……

1. タンパク質(肉・魚)をたっぷり摂取
2. 筋肉になりやすいタンパク質を摂取(牛・羊> 豚> 鶏> 魚> 大豆製品)
3. 食物繊維の多い野菜もたっぷり
4. 炭水化物(カーボ)は最後(ラスト)に

山田 悟(やまだ・さとる)
医学博士/北里大学北里研究所病院糖尿病センター長。日本糖尿病学会学術評議員。日本臨床栄養学会学術評議員なども務める。2013年11月、一般社団法人 食・楽・健康協会を設立。ロカボライフ=ゆるやかな糖質制限を提唱。近著に『緩やかな糖質制限 ロカボで食べるとやせていく』(幻冬舎)、『dancyuダイエット実践ロカボライフ!』(プレジデント社)。

林田順子=構成 別府麻衣=イラスト