安定配当を続けるBtoB企業がいい

個人投資家の表情がだんだん冴えなくなっている。2015年の日経平均上昇場面で売り損ない、損失を抱えている人が多いからだ。今後の相場展開も明るいものとはいいにくい。

また、新たな震災で被害を受ける不安も拭えない。日経平均が回復する前に、大きな下落場面もあるのではないか。

そんな時期こそ、個人投資家にお勧めしたいのが「配当・株主優待」に注目した投資。

これは、株価が割安水準にあり、安定して配当や株主優待を出し続けている銘柄に長期で投資する方法だ。将来、株価が上昇すれば売って利益を得られるし、たとえ株価が下がっても、配当や株主優待を受け取り続ければその分、損失と相殺できる。

たとえば10年以上前にコーセーを1株2000円台で購入し、毎年、配当と株主優待を受け取ったケース。株価は一時、1700円を割る場面もあったが、15年8月には1万3000円台に急上昇。この間に株式分割で株数が1割増え、投資資金は約7倍になった計算。優待をもらってうれしいうえに配当、分割株、値幅が取れるのだから短期売買よりずっといい。

現在、日本株の配当利回り(1株当たり配当÷株価。企業予想ベース)は平均2%程度で、高いものなら5~6%もある。だが、利回りの高さだけで判断せずに、次のような条件で選びたい。

(1)BtoB企業
アベノミクスで買われた主力銘柄は、いわばテーマ株で時節が過ぎれば目立った分、売られる。それに消費者に人気のある企業は株価が高めだ。その点、BtoB企業は十分、実力がありながら知名度は低めで、故に割安。

(2)PBR1倍以下
PBR(株価÷1株当たり純資産)=株価純資産倍率。1株当たり純資産は企業の解散価値ともいわれ、PBRが1倍以下なら株価は割安と考えられる。

(3)株価が安値で落ち着いている
株価が落ち着いている時が狙い目。もともと株価変動が激しい銘柄はNG。株価チャートで株価が安値で平坦=横ばいか確認しよう。

(4)安定した配当を続けている
安定配当を続けている企業は、経営が堅実で株主を大事にしていることの証明だ。目の前の配当金の高さより継続して安定配当をしているかを重視したい。また、豪華な株主優待に目を奪われがちだが、業績が悪いのに株主優待だけで投資家の注目を集めようとする会社もある。配当がないのに株主優待だけ出している会社は避けたい。

今なら、10万円程度の予算でも十分に有望な株が選べる。ボーナスのたびに1つずつ買っていくのもいいだろう。

配当・株主優待の権利確定月が異なる銘柄を組み合わせて、配当や株主優待をほぼ毎月もらえるようにする方法を、私は「カレンダー投資」と名付けている。表に挙げた銘柄を組み合わせて、楽しみながら、投資にじっくりと取り組んでいただきたい。

木村佳子

株式評論家。1級FP技能士、認定国際テクニカルアナリスト、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(専門職MBA)修了。日本IRプランナーズ協会理事、くらしとしごと生活者フォーラム代表理事。