2017年4月7日(金)

大人はもう食べられない! 楽しき「給食カレー」の世界

dancyu 2015年8月号

文・加藤ジャンプ 撮影・阪本勇

遠い昔、あなたもきっと心待ちにしていたはず、月に一度のカレーライスの日を! とろりとしたあの茶色いカレーをイマドキの小学生も味わっているのだろうか? 東京都中央区立城東小学校の給食タイムに潜入した!

この日の献立は、ポークカレーライス、海藻と野菜のサラダ、メロン、牛乳。カレー粉と小麦粉を使ってルウも手づくりしている。

給食の時間がやってきた。廊下を響きわたるガラガラという音。給食をのせたワゴンが小学校の長い廊下をやってくる。白衣の調理師がワゴンを押し徐々に近づく。あたりは天井までカレーのにおいが満ちる。

ただでさえ待ち焦がれた給食の時間。カレーの日の心境はまさに欣喜雀躍(きんきじゃくやく)だったと記憶しているが……男子が何人か、本当に廊下で飛び跳ねていた。

――なんで跳んでるの?

「特に理由ないです!」

――思わず跳んじゃうのは、やっぱりカレーがうれしいから?

「カレーでなくても跳んでます」

傍らで下級生に手洗いの指導をしていた女子が答えてくれた。……これぞ男子! そんな喧噪のなか、ワゴンが到着。このにおい、たまらない!

カレー大国日本にあって、人生のある時期にしか食べられないカレーがある。それが給食のカレーだ。あれは本当に楽しみだったなあ。

そんな給食カレーを求めて、中央区立城東(じょうとう)小学校にやってきた。場所は東京駅八重洲口から歩いて5分という大都会。建物は昭和4年に竣工した、関東大震災後のいわゆる復興小学校である。戦火も逃れた文化財のような校舎では、現在105名が学んでいる。

しかし、この学校は、給食カレーも給食のスタイルも、文化財どころか、まったく先駆的なのである。そもそも給食を教室では食べないのだ。ランチルームという給食専用の部屋がある。

「縦割り班に分かれて食べるんです」

場所が場所だけに校長は江戸っ子だろうと勝手な想像をしていたが、吉田友信・第16代校長は大阪出身であった。それにしても「縦割り班」とはなんであろうか。

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加藤 ジャンプ