[フレンチ] adding:blue アディング・ブルー

――ジャズの流れる店内普段使いのできるカジュアルフレンチ

ゆったりとくつろげる空間。ワインもリーズナブルな価格で充実。大きなオーブンで焼く自家製パンの美味しさも評判だ。

●東京都港区南青山6-3-16 ライカビル1F TEL.03-5485-2266 営業時間/17:30~23:00(LO) 土祝17:00~22:00(LO) 日曜休 コース(アミューズ、前菜、メーン、デザート、コーヒー 5250円)もある。

1.「骨付きもち豚ロース肉のココット焼き」(6615円)はポークの旨さがじっくりと味わえる逸品。ココット(器)で30分近くじっくりと焼きあげて美味しさを凝縮させる。脂に滋味があり、塩だけかマスタードを付けて。付け合わせの野菜がまた美味。
 2.トルシエ氏を郷愁に誘う「ハム・パテ類の取り合わせ」(2940円)。写真下から時計回りに、イベリコ豚の生ハム、サラミ、田舎風パテ、豚の血のソーセージ、コッパ(豚の耳、タンなどの薫製)。パテのしっかりとした歯ごたえが印象的。ワインとパンが進むボリューム満点の前菜だ。
 3.「セップ茸のヴルーテ」(2520円)のコクの深さよ。セップ茸、玉ねぎ、ポロねぎを鴨の脂で炒めて煮て、漉す。仕上げに少量の生クリームを。「ヴルーテ」は「ビロードのような」の意味。生クリームを多くするとポタージュになる。力が湧いてくる芳醇な風味だ。

[そば] 室町砂場 赤坂店

――玉子やきでまず一杯。仕上げに啜るのは「ざる」か「もり」か

創業明治2年。「室町砂場」は赤坂店、日本橋本店のみ。場所柄か、国会議員がよく暖簾を潜るものの、至って庶民的な店内。天ざる、天もりの発祥の店でもある。

●東京都港区赤坂6-3-5 TEL.03-3583-7670 営業時間/11:00~20:00(19:30LO) 土曜11:00~19:30(19:00LO) 日祝・第三土曜休 カード不可

1.一番の人気メニュー「天ざる」(1550円)。「ざる」に芝えび、小柱のかき揚げが付く。これを温かい汁で。「ざる」は精製度が高い更科粉に玉子、小麦粉を加えて打つ。「もり」は精製度の低いそば粉と小麦粉。「ざる」は口当たりがよく、「もり」はそば自体の味を楽しめる。
 2.「おかめそば」(1400円)は目に楽しい。「もり」のそばに、玉子やき、しいたけ、かまぼこ、えび、ゆばが載る。
 3.酒の肴なら「玉子やき」(写真手前 650円)と「焼鳥」(750円)だ。コクのある関東風の玉子やきに、フライパンでソテーした焼鳥。そば汁の「返し」が鶏肉に染み込んでいて酒(菊正宗・特選)が進む。
 4.「しるこ」(600円)で仕上げる粋。白玉のしっかりとした歯ごたえ、あっさりとした甘さがいい。

(須藤靖貴=構成・文 古市和義(アディング・ブルー)、馬場敬子(室町砂場)=撮影)