長い間、投資信託を販売していなかった松井証券が、新サービスとして「投信工房」を開始。注目を集めている。そのこだわりのポイントや顧客のメリットなどについて、同社営業推進部の佐々木健吾氏に聞いた。

ロボアドバイザーが運用をトータルサポート

──「貯蓄から資産形成へ」の流れのなか、いまも投資信託は非常にポピュラーな商品の一つですね。

佐々木健吾(ささき・けんご)
松井証券株式会社
営業推進部 課長代理

【佐々木】手ごろな額から始められ、運用はプロが行い、分散投資でリスクが軽減される。そうした特徴から、投資が初めての方にも選ばれやすい商品だと思います。一方、経験豊富で海外投資にも関心をお持ちの方には、外国の株や債券をご自分で手配しなくても、それらを組み入れた投資信託があるので便利ですね。

──ただ1998年に一度、投信販売から完全撤退した松井証券が、なぜ「投信工房」を?

【佐々木】当時「投資信託販売手数料の割引は行ってはならない」とした投資信託協会の規程が改正されたのです。そこで当社は、業界平均2~3%の販売手数料を一律1%と格安にすると決めました。これが業界内の反発を呼び、投信運用会社に契約を打ち切られ、完全撤退したわけです。

ところが昨今、運用会社自身も信託報酬を下げる動きが活発化している状況を受け、当社は投信の取り扱いを再開し、「投信工房」を立ち上げました。当社は株式取引でも、約20年間ずっとお客様目線の手数料水準を追求し続け、その方針は現在、投信販売でも一貫しています。

──「投信工房」は、具体的にどんなサービスなのでしょうか?

【佐々木】「投信工房」は、運用方針の提案から運用開始後の見直しまで、ロボアドバイザー(ロボット)がお客様をトータルサポートする、インターネットを介したポートフォリオ提案型のサービスです。完全にオンラインサービスなので、わざわざ店舗へ足を運んだり、営業員に電話をしたりする必要がありません。システムは昼も夜も稼働しており、買いたいとき、銘柄を見直したいとき、解約したいとき、すぐ行動に移していただけます。

口座開設時には、運用方針(リスクの許容度)を診断する8つの質問にお答えいただきます。特別な金融知識はいらない質問ばかりですので、初心者の方もご安心ください。

お取引は、積み立てであれば1回500円から設定でき、毎日・毎週・毎月のサイクルが選択できます。

──ロボアドバイザーに任せられるものなのでしょうか?

【佐々木】実は今日、営業員のアドバイスも、多くはロボットによる分析に基づいています。ロボットには感情やしがらみのないことが、アドバイザーとしての長所でもあります。また、お客様に対し営業活動をしませんから「煩わしくなくて良い」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

──ファンドラップのオンライン版と考えればいいでしょうか?

【佐々木】いいえ。「投信工房」は、いわゆる投資一任型のファンドラップと違い、投資の最終的な選択をお客様ご自身にお任せしています。「投信工房」ではモデルポートフォリオを提案しますが、実際の購入はお客様ご自身に操作していただくのです。モデルポートフォリオが納得できなければ、銘柄を入れ替えての購入も可能。お客様ご自身によるカスタマイズは、投資一任だと味わえない「投信工房」ならではの醍醐味ともいえます。

さらに、ファンドラップと比べて運用コストがずっと低いのも大きな違いです。

年間コスト平均0.37%で利便性の高い機能を提供

──運用コストは利益に影響しますから、大変重要です。

【佐々木】そのとおりですね。「投信工房」は、まず利用料(口座管理料)が不要。また、購入時の手数料がかからないノーロードの投資信託を取りそろえました。さらに、信託報酬も低いものを選んでおり、「投信工房」が提案するポートフォリオの平均信託報酬は、投資額に対してわずか0.37%(年率・税抜)です。

──ほかに「投信工房」の魅力はどんなところにありますか?

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年1回程度のリバランスも、クリック一つ。面倒な計算などは不要で、時価ベースの資産の配分比率を目標比率に近づけられる。
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運用中のポートフォリオや各資産の評価額、評価損益なども随時表示。諸手続きの操作方法はサポートダイヤルに問い合わせできる。

【佐々木】大きな魅力は、お忙しくて時間のない方々にとって利便性が高いことでしょう。長期的な資産形成には年1回程度のリバランス(ポートフォリオの配分比率を目標比率に戻す)が欠かせませんが、「投信工房」はクリック一つで保有銘柄のバランスを瞬時に計算し、必要な対応を提案します。

もしくは当社が特許を出願している独自の「リバランス積立機能」を使えば、自動的に目標の配分比率に近づくよう投資され、リバランスを気にする必要がほとんどありません。

このほか、「投信工房」がご提案するモデルポートフォリオは経済や市場の情勢に合わせて見直しを行い、その変更を通知する機能もあります(※)。ご自身で考えなくても、投資環境の変化に対応し、最適な資産配分で運用ができるわけです。

──最後に、今後の計画などを聞かせてください。

【佐々木】いま「投信工房」は、信託報酬が低いインデックス投信約90銘柄をラインアップしていますが、アクティブ投信の追加も検討中です。また現在、スマホに最適化したサイトの構築も進めているところです。これからも初心者から上級者まで、あらゆる皆様に、低コストで利便性の高いサービスを提供していきます。

(※)ポートフォリオをカスタマイズした場合を除く。

投信工房について

・投資信託は、価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。

・投資信託の取引手数料は無料ですが、信託報酬等の諸経費を負担いただきます。
・投信工房で提案するモデルポートフォリオの信託報酬は年率0.34~0.39%で、平均0.37%です(2017年1月13日現在、税抜)。
・投信工房ではお客様のリスク許容度に応じて投資信託を組み合わせたポートフォリオによる資産運用方法をご提案します。
・当社がポートフォリオについて表示する各種情報は、将来の市場環境の変動等を網羅しておらず、将来の運用成果を保証するものではありません。
・目論見書等、取引規程、取引ルール等をご覧いただき、内容を十分ご理解のうえ、ご自身の判断と責任によりお申込みください。

業者名等 松井証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第164号
加入協会名 日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会