【3】夫の自腹接待 vs 妻のママ友交際

どちらも小遣いの範囲内夫の接待は例外もあり

最近は経費削減の風潮から、どの会社でも接待費がなかなか認められない。役員、部長クラスならともかく、中間管理職は自腹接待を強いられることも少なくない。夫としては「仕事なんだから小遣いとは別にほしい」ところ。だが、妻にしてみれば「それが給料アップにつながるわけ?」と懐疑的にならざるをえない。接待ともなればそれなりにかかるから、認めると家計へのダメージは大きいからだ。

一方、ママ友交際費になると妻は一転、「うまくやらなきゃ子供がかわいそう」と子供を盾にとり、夫の非難を巧妙にかわす。だが、500円程度のお茶会、1000円程度のランチ会でもたび重なれば月に1万円は軽く超える。「○○ちゃんのママに誘われたから」と、料理教室やフラダンス教室などに通う、いわゆる横並び・見栄消費をすれば、月に数万円は飛んでいく。

どちらの消費も必要といえなくもないが、丸山氏と横山氏の意見は「それぞれお小遣いの範囲内で」。となれば、接待費は1回1万円程度だから、本当に大切な人を厳選し、月1回にとどめる必要がある。「単に見栄を張っている可能性もあるので、本人によく考えてもらうためにも小遣いの範囲内にすべき」と丸山氏。一方、横山氏は「業績や出世に関わるなど妻が納得できる理由があるなら例外的に家計から出してもいい」とやや夫の肩を持つ。

一方、妻のママ友交際費については手厳しい。横山氏のクライアントの中にも家計費からジャブジャブ使っているケースが多いからだ。「ある方はママ友とのランチ会や飲み会、身だしなみのためのエステや化粧品などに月4万円以上使っていました」。

丸山氏は「ママ友とのつきあいがないと、学校行事などの細かい情報が入ってこないので、疎かにはできない」と一定の理解を示す。ただ、自身にも小学生の息子がいるが、ママ友会には無料の児童館を、コミュニケーションにはLINEを利用して交際費を極力抑えている。