とことん夜更かしを満喫するのも手

いっそ、朝はエンジンがかかりにくいと割り切って、重要な仕事は午後に回すという手もある。

「夜型のタイプの人は、仕事を些細なことと重要なことに分けたらいい」とはアドラー心理学を使った研修やカウンセリングで定評のある岩井俊憲氏。朝はどうせ勝負できないと割り切って、午前中はメールチェックなどの些細な業務に充てる。企画書作成など重要な業務は、集中力の増す午後から夕方に配し、一気に勝負に出るのだ。

朝型だろうが夜型だろうが、一日中フルスピードで走り抜けられる人などいない。誰しも緩急つけながら、一日のペースをつくっている。夜型の人は、朝は正々堂々、思いっきりのんびりスタートする。「朝に弱くて……」と言い訳する必要はない。

最後に、アドラー派の心理カウンセラーでもある小倉広氏に、夜行性型についてアドラー流の解釈を聞いた。「早く起きて朝からバリバリと行動を開始したいといいつつ、でもできないという人は、実は早起きなんてしたくないだけかもしれない」。「やりたいけどできない」のは、要は「やりたくない」のだ、というのがアドラー流の発想の基本だ。

こうしたジレンマに陥っている場合、選択肢は2つある。一念発起して朝型に切り替えるか、逆に、開き直って夜型の生活を認め続けることだ。小倉氏は「夜更かしが本当に好きなら、後ろめたく思わず、徹底して夜更かしを楽しむのもいい。いちばんよくないのが、『やめたいのにやめられない』と自分にウソをつくこと。そうすると常に自己否定を続けることになり、どんどんやる気が損なわれていく」という。これだけはやめたほうがいいというわけだ。

大平信孝(おおひら・のぶたか)
アンカリング・イノベーション代表取締役。目標実現の専門家。独自に開発した「行動イノベーション」により、日本大学馬術部を2度の全国優勝に導くなど活躍。
 
武田双雲(たけだ・そううん)
書道家。東京理科大学理工学部卒業。3歳より書道家である母に師事し、書の道を歩む。約3年間のNTT勤務を経て書道家として独立。独自の創作活動で注目を集める。
 
岩井俊憲(いわい・としのり)
ヒューマン・ギルド代表取締役、中小企業診断士、上級教育カウンセラー、アドラー心理学カウンセリング指導者。カウンセリング、カウンセラー養成や公開講座を行う。
 
小倉 広(おぐら・ひろし)
小倉広事務所代表取締役。組織人事コンサルタント、アドラー派の心理カウンセラー。リクルート、ソースネクスト常務、コンサルティング会社代表取締役を経て現職。