例えば会社の所在地がはっきりしない訪問販売リフォーム業者は、悪質業者の可能性があります。住所が明確になっていても、所在地が施工現場から離れている業者は避けたほうがいい。距離の離れた現場だと、技術レベルのはっきりしない地元の職人に発注したり、現場監督が訪れる回数が減ったりする恐れがあります。遠くても車で1時間以内が目安です。

資本金や事業所数など、業者の規模は信頼できるかどうかとはあまり関係がありません。ちなみに、年間売り上げ3億円未満のリフォーム業者が全体の4分の3を占めています。

業界団体への加盟も確認したいところです。なかには看板だけの団体もあるので要注意ですが、「日本増改築産業協会(JERCO)」「リフォネット」といった代表的な団体に加盟していれば、一定の水準を満たした業者だと判断できます。

そのほか、営業年数は優秀な職人とのパイプの有無を判断する材料になります(最低2年、5年以上が理想)。公的な許可や資格も技術レベルの見極めに役立ちます。最近は多くの業者が自社のホームページを開設しています。ホームページには施工例と合わせて会社概要も掲載されているので、忘れずに確認してください。

業者判断のためのチェックリスト
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業者判断のためのチェックリスト

ある程度の絞り込みができたら、事業所を訪問したり、営業担当者に来てもらうなどして、いろいろと話を聞いてみましょう。当然ですが、アポを入れるときの電話応対も含めて、対応が悪いところは施工管理もいい加減になりがちです。このあたりは一般のビジネスと同じ感覚でいいと思います。

忘れずに聞きたいのは施工管理体制です。営業担当者と現場監督が別の場合、社内の連携が不足してこちらの要望がうまく現場に伝わらないリスクがあります。逆に営業担当者が現場監督を兼ねる場合、専門知識に乏しい営業担当者が施工管理をしたり、営業に忙しくて現場に来ないというリスクがあります。どちらも一長一短ですが、いずれにしても営業担当者の力量でリフォームの成否は大きく左右されます。

リフォーム業者を見極めるポイントをいろいろと紹介しましたが、最後はやはり人です。担当者が本当に信頼できる人物なのかどうか、しっかり見極めて業者を選びましょう。

(構成=村上 敬)