結婚できない男【3】いつまでも若い気でいる男

「僕は43歳になりましたが、気持ちは若いつもりです。『実年齢よりも若く見える』と、人からもよく言われます。だから僕には同世代ではなく、若い女性のほうが合ってると思うんですよね」

シュウさんの口から、これまで私が何度聞いたかわからないセリフが飛び出した。「あなたと同世代の女性は、もっと若々しくてきれいだわ!」と言いたい気持ちを押し殺す。

さきほどの表の話に戻るが、20代・30代女性は、同世代の男性と比べても60万人も不足しているのである。そこに40代男性が厚かましくも入っていこうとしているのだ。本当に若い人たちがいるところで、“若いつもり”が勝負をしかけるのは無謀というものだ。

20代・30代の女性が、年上の40代男性との結婚を決めるとしたら、それは「若さと引き換えに得てきたもの」に価値を感じるからだ。婚活市場では男女関わらず、若いというだけでアドバンテージとなる。若くない人は、若さに勝るとも劣らないもので勝負するしかない。それは何か。2つある。

1つは、自制心だ。若さがもたらす害悪は、情欲や感情が制御不能になりやすい点だ。年齢を重ねると、人は人間関係上での失敗を活かして、コントロールがきくようになる。相手に対して、「若さゆえの間違いは受け止めよう」という優しい気持ちで接することができれば、それは若さに勝る武器となる。

もう1つは、聴く力だ。彼女の目から何が見えているのかを把握しつつ、真正面から話を返す。若い時は「何が正しいか」で喧嘩をしやすい。大人はそんな喧嘩をしてはいけない。「彼女の目には何が見えていて、何を訴えようとしているのか」、そこまで理解しようと思ったら、じっくり話を聴くしかない。その姿勢だけでも若さに打ち勝てる。この大人の武器も活かすべきだ。

「俺は若くてイケている」だけでは、2017年中の結婚は難しい。ぜひ、大人の武器を身につけて、結婚できる男になってほしい。

大西明美(おおにし・あけみ)
婚活アドバイザー。2010年からクリスチャン専門の結婚相談所を経営。20年で4万3000件以上の婚活&恋愛アドバイスを実施。5年間で200組以上のカップルを成婚へと導いている。現在は、1日20件以上の婚活メール相談や年間100人以上の直接面談による婚活アドバイスをこなしつつ、恋愛や婚活、不倫に関するさまざまな情報を積極的に発信し続けている。著書に『となりの婚活女子は、今日も迷走中』(かんき出版)、『糟糠の妻はなぜ捨てられるのか』(プレジデント社)がある。
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