矢野経済研究所の調査によると、レンタル収納・コンテナ収納・トランクルームからなる2015年度の国内収納サービス市場は、前年度比8.0%増の603.4億円だった。

収納サービスの国内市場規模

特に伸びているのがコンテナ収納だ。15年度は前年度比9.8%増の327.5億円だった。実際にサービスを提供しているエリアリンク管理本部IR広報の神田淳子氏は「海上輸送用の丈夫なコンテナをカスタマイズし、0.8~8帖の広さに区切って一般のお客様にお貸し出ししているサービスです」と説明する。室内型のトランクルームと異なり、部屋の前まで車の乗り入れができることや、郊外に立地する物件が多いことでトランクルームよりリーズナブルなことが特徴だという。

コンテナ収納は個人・法人を問わず人気を集めている。「個人の方だと、扇風機やスタッドレスタイヤなどの季節限定で使うものや、チャイルドシートやゴルフ用品など『すぐには使わないけれど捨てられない』ものを収納する方が多いです。法人の場合は、タイルやクロス張りの職人の方々が資材置き場としてご利用になるケースが多いようです」(神田氏)。

矢野経済研究所は今後も収納サービス市場が拡大すると見ており、16年度は前年度比8.2%増の652.6億円と予測している。

(大橋昭一=図版作成)
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