全日本コーヒー協会の調査によると、2015年のコーヒーの国内消費は46万1892トンで前年から2.7%増加した。国内消費は11年以来4年連続増加しており、15年のデータは過去最大。16年も1~8月時点のデータは前年を上回っている。

コーヒー国内消費量の推移

コーヒーの輸入・販売を主力とする商社の石光商事でコーヒー・飲料部門長を務める小野智昭氏は「コンビニコーヒーが定着し、喫茶向けや工業用等、全体的に需要が高まっています。サードウェーブの台頭により自家焙煎店も出店が増えているようで、コーヒー生豆の引き合いも年々増加傾向となっています」と語る。また簡易式のコーヒーバッグについても「手軽で後始末が簡単でありながら本格的な香りと味が楽しめることから、家庭やオフィス、ギフト用で人気を集めています」(小野氏)。

コーヒーの品種や生産方法にこだわる消費者も増えている。いつ誰がどこでどのように作ったかがわかる“シングルオリジン”と呼ばれる高品質の豆や、認証を受けた農園が生産したコーヒーが人気を集めているという。これらに加えて「オーガニックやカフェインレスのコーヒーの消費も増えています。夜でも気軽に楽しみたいというユーザーや、海外から観光で来日される方などからの人気が高いようです」(小野氏)。

(大橋昭一=図版作成)
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