目上の人の心を動かしたいなら、相手の性格を鋭く見抜き、戦略的に対応するのが早道。『超一流の雑談力』の著者・安田正さんが、5タイプ別の上司の見分け方と、雑談の効果的な使い方を伝授します。

タイプ2:マイルドな博愛主義者 -正論で攻めず、こちらから方向性を示す

▼決断力に乏しいものの、意外と乗せやすい一面が

イラスト=白根ゆたんぽ

人との争いを好まず、いつもニコニコ。他人に対する共感力が高く、多少退屈な話でも「うん、うん」とうなずきながら、楽しそうに聞く博愛主義者です。ただ、情報を素早く整理するのが苦手なので、結論を急ぐのはご法度。やさしい口調で、かつゆっくりとしたテンポで話しかけましょう。「早く決めていただけますか?」ではなく、「じっくり検討してください」と猶予を与えたほうが、いい関係を築けます。

数字より善悪で判断する傾向があり、正論を吐かれるのを嫌うので、「この予算では無理です」と一刀両断するような口調もNG。

波風を立てたくないので会議では積極的に発言しませんし、自分の意見を声高に主張することもない。常に周囲の顔色をうかがいながら仕事をしている人が多いようです。そのため決断力に乏しく、優柔不断な態度を取り続けます。

人間的には温かく魅力的ですが、仕事となると「頼りない」のも事実。こういうタイプが上司だと、部下には大きなストレスがたまります。そんな人を動かしたいなら、ある程度の押しの強さも必要。

「こうしたらいかがでしょうか」と、こちらから方向性を示しながら、さりげなく誘導するのがおすすめです。また、いい意味で自分なりの価値観を持ち、乗せやすいタイプでもあるので、共感力を示すといい方向に転がっていきます。

「○○さんの気持ちはよくわかります」は有効なフレーズ。さらに、「人として尊敬しています」と敬慕の念を示せば、重い腰をあげ、行動に移してくれるでしょう。

▼6つ以上あてはまったらこのタイプ!
□ あまり目立つ服装は好まない
□ 挨拶がていねい
□ よくうなずき、相手の話に共感を示す
□ 面倒見がよく、親切
□ ゆったりした話し方
□ 相手に配慮するような前置きをする
□ 数字よりも善悪で判断する傾向がある
□ 会議ではあまり発言しない
□ 波風を立てることを嫌がる
□ 自分の価値観を強く主張することがある

安田 正
株式会社パンネーションズ・コンサルティング・グループ代表取締役。早稲田大学理工学術院非常勤講師。ロジカルコミュニケーション、プレゼンテーション、対人対応コーチング、交渉などの領域で講師、コンサルタントとして活躍中。30万部超のベストセラー『超一流の雑談力』(文響社)など、著書も多数。