【飯島】最初に連絡をいただいて、秘書にネットで検索してもらったら、出身が長野県松本市の写真館とのことで運命を感じました。私も長野県出身。長野出身で困っている人がいたら、他人事ではありません。

【白鳥】ははは。「松本、伊那、佐久、善光寺~、四つの平は肥沃の地~♫」と、「信濃の国」は歌えますからね。

白鳥真太郎(『貌・KAOII 白鳥写真館 これから…』より)=撮影

【飯島】そうですね。うちの息子が出来上がった写真を見たとき「これを遺影にしたい」と言うほど気にいってくれました。私もタバコを持っているところがいいと思いました。東電で副社長まで務めたすごいヘビースモーカーの知人が亡くなったときに、奥さんがタバコをくわえた写真を遺影に選んでいたのが印象に残っていて、自分の葬式もこれだと。

【白鳥】タバコについては、最初にお会いしたときにお好きだと聞いていたので、撮影のときにも灰皿を用意してお待ちしていたら、期待通り、ずっと吸っていらっしゃいました(笑)。特に男性の場合、こちらがポーズを指示するよりも、モデルの日常をそのまま写すほうがポートレートの正しいあり方なのではないかと思います。

【飯島】やはり、男はタバコを吸っているほうがカッコよく写るものですか? 別に、私は、タバコがカッコイイから吸っているわけではないですけど(笑)。

【白鳥】カッコイイと思います。昔は日活映画なんかでも、ヒーローはくわえタバコが定番でしたが、時代が変わったのが残念です。タバコを持っている姿は、とてもカッコイイですよ。今回の写真展では飯島さんも含めて4~5人の方がタバコを持って写っていらっしゃいます。我々の世代だと、ここまできたら吸い続けるという方も多いですね。