低いハードルの達成感で高いハードルを飛ぶ

先ほどの“やらなければいけない義務感”がネガティブに働くと、プロジェクトがひと段落したなど“やらなければいけない義務感がなくなったとき”にも、同様の状況に陥ることがある。一気に「目標」や「義務」がなくなったからだ。目標や義務というのは、ひとつの動機づけになる。けれども、その目標があまりに大きすぎたり遠すぎたりすると「どうせむりだ」となりがちだ。そこに必要なのは、目標の達成につながると信じることと、信じられる要素だろう。

たとえば、大きなプロジェクトの目標があり、ひとりではやれないだろうと考えた瞬間に、やる気は一気にそがれてしまう。けれども、大きな目標の手前に、まず到達すべき地点を見極めて、達成が可能なレベルの目標を設定してみる。すると、達成できそうだからやろうという意欲が湧きやすくなるし、こなすことで最終目標に一歩近づいたと感じられるだろう。

こうして、身近な目標を達成するごとに幸福感を味わえるようになる。するとまた、次の動機づけにつながっていく。低いハードルを越えた積み重ねが、高いハードルを超える力になるわけだ。

そこにおもしろさを見つけられたら、内的に動機付けるようになるだろう。あるいは自分で興味が持てるような仕掛けをつくったり、外的に動機づけをしてやったりするのも手かもしれない。

外的な動機づけは、具体的にどうやって生み出せばいいだろうか。