水の使用量を95%減らせる超節水ノズル「バブル90」を開発し、『がっちりマンデー』や『めざましテレビ』などテレビ番組で紹介されて大ヒットしたDG TAKANO。もともと父の会社を継ぐ気がなく、IT企業を立ち上げようとしていた3代目社長が成功した理由とは?

工場密度全国1位の“ものづくりのまち”東大阪市に、「働きたいベンチャー企業ランキング」第1位に輝く人気企業「DG TAKANO」があります。水の使用量を最大95%削減できるが洗浄力は変わらないという超節水洗浄ノズル「バブル90」を開発したのは、3代目の高野雅彰社長。飲食店を中心に爆発的に売れ、急成長中のこの企業は、ちょっと変わった形の事業承継を果たした会社です。

父親の会社をそのまま継ぐ気がなかった3代目は、なぜヒット商品を生み出せたのか? 以下、早稲田大学入山章栄准教授がポイントを解説します。

DG・TAKANOの3代目社長、高野雅彰氏(左)と、父で2代目社長の高野善行氏(右)

中小企業が子息に代替わりしたことを契機に、突然変異のように成長する「第二創業」に注目しています。今回紹介するDG TAKANOはちょっと変わった、しかし大成功している一例です。高野雅彰社長のお父さんは、50年以上続く家族経営の町工場だった高野精工社の2代目社長。家業は旋盤による切削加工で、主に業務用ガスコックの製造をしていました。

しかし、高野氏は3代目をそのまま継ぐのではなく、別会社を2008年に起業しました。実は高野氏はそもそも家業を事業承継する気がなく、新会社の定款に書いた事業内容は、ITだったのです。

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