また、「役職が上がれば上がるほど見える景色が変わります!」。管理職になるということは業務量や権限の大きさだけではなく、仕事のやり方の枠組みが根本的に変わるのだ。

たとえば、売り方ではなくマーケットそのもののつくり方を考えるようになったり、顧客の開拓だけでなく業務提携の仕事に携わるといった、よりダイナミックな体験が増える。一方で、部下の意見を管理職がまとめれば、それは経営に対しての提言となり、会社が動く。意思決定権を持つことで、やりたいことをやれる環境をつくることもできるのだ。

自分が昇進した理由は上司に聞いてもOK!

とはいえ、いきなり管理職になるのは大変だ。後輩の指導、勉強会の企画、歓送迎会の幹事、イベントの司会などがよい予行演習になるそう。

能力があるのに管理職になりたがらない女性もあとを絶たない。“不安の正体が見えないこと”が不安だからだ。でも、「なってみればなにが不安なのかがはっきりし、方法は見えてきます」。

管理職を打診されても、自信を持てないこともある。そのときは、「なぜ私なのか、と上司に聞けばいい。必ず評価の理由があるし、その説明責任は抜擢(ばってき)した側にあります」。

森本さん自身、昇格を尻込みしたことも。しかし、「違うと思えばいくらでも戻れる。まずやってみること」。6つの心得を見ながら、管理職への道を一歩踏み出してみては?