――女子の賞金女王どころか、男子の記録まで破る新記録達成です。

【ボミ】すべてモチベーションを高めるためです。最初は一つでも多く勝つこと。次に賞金女王。その次は誰も達成していない2億円突破。それが達成した後は男子の記録を破ること。そうして常に自分に課題を課すことで、モチベーションを高めてきました。

――目標を達成するためにどんな準備をしましたか。

【ボミ】スイングではバックスイングを手で上げないようにしています。手打ちになると、スイングの軌道もリズムも狂いやすくなります。体の回転を主にすればミスも最小限に防げます。ゴルフはバランスです。ドライバーショットもバランスを考えて80%の力で打つようにしています。80%で振って芯に当てれば、100%で振ったことと同じ結果になります。これはボギーを叩かないための対策です。

*彼女は狙い打ちスイングといわれ、正確なショットでボギーは極端に少ない。80%の力で振れば、スイングはゆったりし、常に同じリズム、テンポを保ちやすい。

アドレスで両肩とクラブヘッドが結ぶライン(面)に沿ってバックスイングし、ダウンスイングでは必ずその内側を通るのが特徴。これで軌道はより体の近くを通り、飛んで曲がらない。ベン・ホーガンのガラス板理論に忠実で理想的なスイング。
――1年間フルに戦うには体力もいる。

【ボミ】前半戦で2つ勝った後、このまま後半戦で体力が持つか心配でした。そこで専属トレーナーを雇いトレーニングに取り組みました。試合中いつもジムに通うというわけにはいかないので、遠征先のホテルでは毎日バランスボールなどを使い体幹を強化するトレーニングをこなしていました。食事も栄養のバランスを考えています。試合によっては飛ぶ人が有利なコースもあります。それに対抗するには土台となる下半身が弱くては対抗できません。足腰さえしっかりしていればスイングも安定し、思うようなマネジメントもできます。

――ライバルと騒がれたテレサ・ルー(台湾)はあなたにとってどんな存在ですか。

【ボミ】テレサさんは本当に素質のあるいい選手です。私と対戦して彼女は2回優勝しています。チャンスがきたときの集中力はスゴイ。人間的にも素晴らしく私にとって見習う点はたくさんあり、本当にいいライバルです。彼女が頑張っているから私も頑張れる。賞金女王を取れたのも彼女の存在なくしては考えられないかもしれません。