名付けて「人生のお悩み一望図」

面グラフによる作品を、あと一つお見せしましょう。人間誰しも悩みやストレスを抱えていますが、その原因は年齢によって異なります。若者と高齢者の悩みは、同じではありません。前者では仕事や結婚、後者では健康に関わるものが多いと思われます。

悩みやストレスの原因が年齢によってどう変異するか。寄せられた原因(複数回答)の内訳を、先ほどと同じく面グラフで視覚化すると図3のようになります。

デコボコの帯グラフと違って、年齢による変化が滑らかに見て取れます。10代では、学業や受験が多くなっています(全体のおよそ4割)。当然ですよね。

20代になり就職すると、仕事関連の悩みが幅を利かすようになります。20代後半から30代では、子の教育・家事・育児といった家族関連の悩みも目立っています。この種の悩みを抱いているのは、主に女性です。言わずもがな、女性に限定したグラフにすると、これら3つ(ピンク囲い)の比重はうんと大きくなります。

働き盛りにかけて、収入や借金にまつわる悩みもついて回りますね。借金のメインは住宅ローンでしょうが、近年では学生時代に借りた奨学金返済の重圧ものしかかっていると思われます。

60代以降の高齢期になると、自分ないしは家族の病気や介護に関わる悩みが大きくなると。

ライフステージごとの色が実によく出ています。名付けて「人生のお悩み一望図」。エクセルの面グラフのツールで、こういう図も簡単に作れます。帯グラフに比して面グラフはあまり使われないようですが、系列間の変化を滑らかに表せるので、私はよく使っています。