2016年9月23日(金)

白ワイン「リースリング」の魅力

dancyu 2014年12月号

文・安井洋子 監修・山野高弘(「リースリング・リング」創設者) 撮影・山野高弘(ぶどう)、海老原俊之(グラス)

世界に浸透し続ける、白ワイン「リースリング」。その魅力とは?

特徴

(1)キリッとした酸

リースリングは白ワイン用のぶどう品種。原産地はドイツといわれ、冷涼な気候とやせた土壌を好む。適地で育ち、造られたワインの味わいは、涼やかでエレガント。張り詰めたような透明感があり、なんといってもキリッと際立つ“酸”が最大の特徴。冷涼な気候がもたらす酸こそが、リースリングならではの持ち味。

(2)晩熟タイプ

収穫時期は、北半球なら10月から11月にかけて。ほかの品種に比べて1カ月ほど遅い、晩熟系品種。ゆっくり、じっくりと熟すタイプだ。その分、手がかかり、雨や鳥の害に遭う率も増えるので育てるリスクは高い。超安価なワインはできないけれど、コストパフォーマンスの良さは世界のワインジャーナリストたちのお墨付き。

(3)育ちの良さがわかる

晩熟で木にぶら下がっている時間が長い分、ぶどうの粒は土地の養分などを多く吸う。そのため、出来上がったワインはほかの品種よりも、土地の個性を反映しやすい。また、リースリングは醸造時に樽の風味をつけたり、酸をまろやかにするマロラクティック発酵もしないのが一般的。ぶどうの育ちがストレートに出るすっぴん系美人。

(4)アルコール度数が低い

リースリングならではの繊細な味を生かすために、ほかの品種に比べてアルコール度数はやや低めに造られたものが多い。飲み疲れせずに、杯を重ねられる。さらに、ワインそのものに酸味があるので酸化に強く、抜栓してから1週間後でも美味しく飲めるというメリットも。お酒は好きだけど、量は飲めないという人にもお薦めだ。

(5)果実の甘味

酸と一緒に感じられるのは、果実のしとやかな甘味。リースリングは、酸と果実味のバランスの良さにも定評がある。なお、白ワインの中で最も長期熟成するタイプで、5年ほどねかせると熟れた果実っぽい特有の香りが出るものも。一方、若いヴィンテージでもはずれナシで美味しさを発揮する、柔軟な性格。

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安井 洋子