世にまかり通る保険の常識の数々。しかし、それを信じると思わぬ落とし穴に入り込むことに……。そんな実は「非常識」なことを保険のプロたちがつまびらかにする。

医療保険

医療保険では病気で医療機関に通院したときに、給付金がもらえる「通院特約」をつけることがある。ところが、実際に通院しても、給付金がもらえるとは限らない。

通院特約の給付は“入院”することが前提になる。保険対象となる病気の治療だとしても、通院だけでは給付されず、しかも“退院後”の通院しか対象にならないものが大半。「たとえば、最近ではがんの術前化学療法のように、入院前に通院することもままありますが、そうしたケースは原則、通院特約では給付対象外です」と、なごみFP事務所の竹下さくらさんは説明する。

また、医療保険では入院保障が主契約となっているが、こちらでも勘違いをしている人が意外と多い。

「現在、入院給付の日数は1入院60~120日が主流です。ただし、同じ病気で再入院すると、退院から180日経過していなければ、同じ1回の入院にカウントされます。つまり、給付日数60日のタイプだと、仮に1度目の入院で40日分を使い、180日以内に再発して40日再び入院した場合でも、20日分しか給付されません。昔の保険には、5日以上の入院を給付条件にしているものもあります」とFPの平野敦之さんは指摘する。

竹下さくら
損保などでの勤務を経て、1998年にファイナンシャル・プランナーとして独立。
 
平野敦之
1998年に独立。生命保険から損害保険まで幅広くカバーする保険のプロとして活躍。