従業員1人当たりの稼ぎが多い会社は?

従業員1人当たりの稼ぎが多い会社はどこか。16年3月期の決算をベースに、単純に「当期純利益÷従業員数」で計算してみた。

約2兆3000億円と当期純利益の総額日本一のトヨタ自動車は、従業員数もおよそ35万人と大所帯のため、1人当たりの当期純利益は662万円という計算になる。従業員平均年間給与は851万円だから、それを下回る水準だ。

『図解! 業界地図2017年版』(ビジネスリサーチ・ジャパン著/プレジデント社刊)

53%超と製造業としては驚異の売上高営業利益率を誇るキーエンスは、トヨタの3倍を上回る2111万円である。同社は高給企業としても知られる存在だか、社内取締役の平均年俸2137万円に対して、従業員の平均年間給与は1777万円。平均とはいえ、経営陣と従業員で収入に大差がないといっていいだろう。

11人の社内取締役全員が1億円を超える年俸だったファナックはキーエンスをさらに上回る2524万円だ。ファナックの営業利益率も34%強と高いだけに、1人当たりの当期純利益も高水準である。

それに対して、ファナックと同じように23人の執行役員全員の年俸が1億円以上だった三菱電機の場合は、当期純利益の総額そのものは約2300億円とファナックの約1600億円を上回っていたが、1人平均となるとファナックの10分の1にも及ばないわずか169万である。

営業担当者1人当たりの受注額は月額1774万円、受注平均単価が9279万円という、アパート建設が主力の大東建託は428万円だった。