――今後の具体的なビジョンと事業戦略を聞きたい。

【瀬戸】改革を続行しながら、社会に新しい価値を提供していく。そのホームグラウンドはあくまでも日本だ。例えば、高齢化が急速に進む社会にあって、クオリティ・オブ・ライフを上げていくことは重要な仕事だ。この分野では、日本は今後世界で起こる問題を先取りしている。日本で価値を提供できなければ、グローバル市場でも勝負できない。

これまでと違うやり方をしないと勝てない。突破口は、短時間で簡単に施工できる商品群の開発だ。というのも、今、工務店などで工事を担う人材が不足し、受注拡大のボトルネックになってしまっている。こうした現状にテコ入れできれば、エンドユーザーの声も吸い上げられ、リフォーム分野の新たな需要をも掘り起こすことができる。

LIXIL社長兼CEO、LIXILグループ代表執行役社長兼CEO 瀬戸欣哉
1960年、東京都生まれ。83年東京大学経済学部卒業、住友商事入社。2000年MonotaRO設立、01年社長、12年会長。11社を創業した実績を持つ。16年LIXIL社長兼CEO、LIXILグループ代表執行役社長兼CEO。

出身高校:私立武蔵高等学校
長く在籍した部門:MonotaRO社長
座右の書(または最近読んだ本):『トイレの話をしよう』
座右の銘:夫子の道は忠恕のみ
趣味:映画鑑賞、スポーツ観戦、読書

(岡村繁雄=構成 石原素幸=撮影)