FCオーナーと激論

その後、いったん学習塾の本部に戻り、企画課長として3年くらい様々な企画に携わりました。フランチャイズ展開をしていましたから、たとえば加盟している企業に、今年の夏季講習はどんな戦略で行くか案内し、それに応じたカリキュラムやチラシなどを用意するのです。

喜ばれたのがメンバーズサイトの立ち上げです。今は当たり前ですが、HPからカリキュラムなどのツールのダウンロードを可能にしたのです。

 

もともと入社したときにやりたかったことでもあって、とても楽しく仕事ができました。アイデア勝負なところも面白いし、企画を立てるところからそれを世の中に形として出すところまでのプロセスを進めていくのも達成感がありました。

ただし企画課長といっても25歳くらいです。FCオーナーさんからすればただの若い女の子にしか見えない。相手は人生経験豊富な方ですが、経営に関しては真剣にお話し、激論を交わしたオーナーさんもいます。その中で、大切なのは、まずは相手の立場と言い分を理解し、そのうえで提案をしていくことだと分かりました。それからレスポンスの早さも重要です。誰でも待たされることは一番嫌なことですからね。そこはお待たせしないように気をつけました。

その後、社長室長兼人事責任者の肩書で人事部長の役割も担いました。今もですが、当社には月に一度異動があります。極端な話、毎月昇格していくスタッフもいれば、降格するスタッフもいる。人事を担当していると、毎月異動の手続きをしなければなりません。昇格、降格が頻繁にあるので、社員は慣れているようで、やはり気にはなります。異動の発表に間違いがあってはいけませんし、評価が不公平になってもいけません。そういうところを注意しながら仕事をしていました。

Top Communication=構成 向井 渉=撮影