リオから東京へ、「おもてなし」をアピール

やはりオリンピック大会というビッグイベントは、開催国を変える契機となる。日本PRのキーワードが「日本人の心」「おもてなし」。例えば、1964年東京五輪では新幹線や高速道路など、ハード面が大きく進んだ。「今回も東京大会を機にして」と柳舘さんは説明する。

「いろいろなテクノロジーに目覚ましい進歩があると思うんですけど、同時に、ソフトというか、人間の心みたいなものがもっとワールドワイドになるキーポイントになるんじゃないでしょうか」

東京五輪パラの3つの基本コンセプト、「全員が自己ベスト」「多様性と調和」「未来への継承」をアピールし、柳舘さんは「多様性と調和でいえば、それはまずオリンピックとパラリンピックの調和でもあるし、大きな間口を広げていくことが、ひとつのポイントになるのではないかと思います」と言った。

また東京五輪の追加種目に決まった野球・ソフトボールや、空手など5つの競技を紹介するコーナーもある。ここでは、日本人メダリストの記者会見を実施し、各国の大会関係者を和食でもてなす。どうしても国内外のメディアが集まる仕掛けとなっている。

組織委は、大会エンブレムや新国立競技場の模型も展示し、そこには結構な人だかりができていた。魅力満載のジャパンハウス。『リオから東京へ』。リオ五輪パラの熱狂の陰で、オールジャパンで東京や日本の魅力を発信しているのである。

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