営業マンのやる気を奪うだけで、生産性の低い「困った会議」には5つのタイプがある。1つは決定事項を延々と聞かされる「報告会」。1人が報告しているとき、ほかの参加者はひたすら黙って耐えるだけ。2つ目は上司の“講演”を拝聴するだけの「独演会」。3つ目は、売れない営業マンを吊るし上げる「尋問会」。4つ目は「恫喝会」。元気づけのために、大声を出させたり、会場を走り回らせたりして、気合を入れるだけだ。

この4つに加え、最近増えているのが5番目の「慰め会」。有効な結論が出せず、他部門のせいにしたり、グチを言い合って終わる会議である。

これらに共通するのは、マネジメント側の運営に問題があるということだ。会議が下手な管理職ほど、とりあえず自分が何を喋るかを準備しようとするが、営業会議はあくまで数字を上げることが目的であって、管理職が話す場ではない。それより、どうやれば部下が今抱えている課題を引き出せるか、みなで共有できるような質問を考えるべきなのだ。

情報の共有化は会議の大きな目的の1つだが、一番多いカン違いは、案件の進捗状況を報告させたり、現状を説明させるのが共有だと思っているケース。各営業にとって他人の案件情報などどうでもいいことなのだから、本人以外は耳を傾けない。上司なら進捗状況は会議の前に把握しておくべきで、それは個別面談なりメールなりですむはず。情報共有させたければ、文書化して流せばよいのだ。