妻が亡くなった場合のリスクも考えてみよう

このように、夫が亡くなった場合さまざまな保障がありますが、妻が亡くなった場合は、夫のようには保障されない場合が多いといえます。平成26年4月以降に妻が亡くなった場合、父子家庭も遺族基礎年金を受け取れるようになり、このあたりの制度整備が進んできましたが、子どもが小さければ夫が仕事と家事、育児を両立させることが難しく、収入が減る可能性もあるため、妻の死亡保障もある程度考えておく必要があります。

働き盛り、子育て中の年代で夫や妻を失うことは、精神的にも日常生活にも大きなダメージとなります。そのうえに経済的な苦労が重ならないように、一度考えておくようにしましょう。

友人のご主人は、子どもたちの就職・独立や結婚する姿を見たかったはず。さぞや無念だったと思います。でも、これまでご主人の大きな愛情と優しさで守られてきた家族はがんばり屋さんのママと子どもたち。きっと前を向いてパパの分も生きていってくれると信じています。

フリーライター 生島典子(いくしま・のりこ)
投資信託の運用会社、出版社勤務を経て独立し、2004年よりライター・編集者として活動。子育て、家計、住まい、働き方などが主な執筆テーマ。好きなことは、出産と住宅ローン。3人の子どもを助産院で出産した経験あり。