CASE3:子供をもたない夫婦

●琴美さん(34歳)/メーカー勤務/年収400万円(世帯年収は1000万円)/貯金200万円/持ち家/夫(37歳)と同居
社交性を買われて仕事は営業担当。ハードな毎日だが、週末も大抵夫と外出し、アクティブに過ごす。細かいことが苦手でお金の管理はどんぶり勘定。コツコツ貯めるよりは効率的に増やしたくて、運用には興味津々。

●保険で運用したいなら、変額保険がいいかも

イラスト=河村ふうこ

子供をもたない夫婦も、片方が残されたとき暮らしていけないほど低収入な場合を除き、基本的に生命保険は不要。やはり、終身タイプの医療保険のみに夫婦それぞれが加入しておきたい。

「シングルの茜さんにも貯蓄型の医療保険をおすすめしましたが、2人分の保険料で家計を圧迫したくなければ、掛け捨て型を選んでください」

琴美さん夫婦の場合、加えて注目したいのが変額保険だ。

「変額保険は生命保険の一種。多くの生命保険は将来もらえる金額が固定された定額保険ですが、こちらは運用次第で受け取れる金額が変化。いわば投資信託のような性質なので、保険で運用したい人にもおすすめです」

ただし、死亡時の保険金がグンと減る可能性があるのは不安だ。解約返戻金は変動しても、死亡保障の基本金額は固定されているタイプの変額保険を選ぶといいだろう。

●Nice plan
月額:2万6727円

◎医療保険(入院保険)
月額保険料:2935円
保障期間:終身
払込期間:60歳
入院日額:5000円
入院時手術:10万円
先進医療保障付き
◎変額保険(終身型)
月額保険料:8910円
保障期間:終身
払込期間:60歳
死亡保障:500万円
<夫>
◎医療保険(入院保険)
月額保険料:3212円(条件は妻と同じ)
◎変額保険(終身型)
月額保険料:1万1670円(条件は妻と同じ)

●Pick up
「定額保険」と「変額保険」

保険料が掛け捨てのものと、満期金や解約返戻金が戻ってくるものがある。戻ってくるもののうち、保険事故が起こった時点でもらえるお金が決まっているものと、決まっていないものがある。前者を「定額保険」、後者を「変額保険」と呼ぶ。変額保険は、保険会社が集めた保険料を運用するので、給付金が増減する。

●Check!
「医療保険 新CURE」(オリックス生命)
「バリアブルライフ変額保険(終身型)」(ソニー生命)

「新CURE」は保険料が安い掛け捨て型で、保障内容のバランスもよい。ソニー生命の変額保険は、解約返戻金の保証はないが、死亡保障は基本金額を保障。一般の生命保険(今、バンバン売られている低解約返戻金型終身保険)よりも保険料が割安。運用先を選択でき、インフレリスクにも対応できる(預金はインフレに弱いが、株や外国の金融商品にも資産を振り分けておけば、資産の一方的な目減りを予防できる)。

※各保険料は全ケースについて現時点の年齢で加入した場合で算出。年齢や年収、家族構成などの設定を基に、一般的な保険を選択した場合の目安です。

イラスト=河村ふうこ