客数さえ確保できれば利益は簡単に増やせる

まずはIBJの直近5年間の業績推移をたどってみましょう。2015年12月期の売上高は41億円、当期純利益は5億円です。東証一部上場企業にしては売上がさほど多くないのですが、4年前の2011年12月期に比べれば倍以上伸びています。そして2015年12月期の当期純利益率が13.7%と圧倒的に高いのは前述したとおりですが、実はもともと利益率が高かったわけではなく、売上の増加に伴いどんどん上昇してきたことが読み取れます。

以上からは、固定費こそある程度発生するものの、変動費がそれほどかからないため売上が伸びればその分利益も増えるビジネスモデルだと考えられます。

【左】IBJ 売上高と当期純利益の推移。【右】IBJ 売上の配分。(注)「その他」は、金額の少ない費目を足し込んだもの。

実際に、婚活サービスを提供する会社のコストは限られています。製品を売るわけではないので、製造費は不要です。婚活サイトや婚活パーティーなどの運営にかかる人員は大勢を要しないため人件費は多額にはならず、場所代も工夫次第で安く済ませられます。

婚活サイトに関しては、インターネットでシステムをいったん構築してしまえば、後は会員数が増えれば増えるほど利益が出る仕組みです。パーティーや合コンに関しても飲食店と提携することで、送客すればするほど飲食店側からの紹介料を多く得られます。また、結婚相談所に関しても、大きな店舗を構える必要がなく、多くのスタッフを雇う必要もないため、会員数が増えればその分利益が増えます。

IBJの場合、2016年1月1日時点での「ブライダルネット」の活動中会員数は21万6160名。2015年の月会費課金者数は、四半期ごとに右肩上がりで増え続けています。また、日本結婚相談所連盟(IBJ連盟)の登録会員数は約5万6000名という規模を誇っています。

なお、2015年12月期における会社の営業利益率は20.4%であり、費用の構成割合に関しては図「IBJ 売上の配分」の通りです。費用のうち大きな割合を占めているのが人件費と施設関連費であり、こうした固定費以外の費用の割合はそれほど大きくありません。

次に、売上の内容について詳しく見ていきたいと思います。