結果が出ない社員を“待つ”大切さ

フェデックスキンコーズ・ジャパンには人事総務部長のポジションで入社し、店舗の人材採用からトレーニング、昇給昇格、店長の異動などの一切を担当しました。

各店舗にもよく足を運び、そこで感じたのは、第一線で頑張ってくれている人が1円、2円を稼いで会社を支えてくれているということです。そこですべての部門に対して、本社でふんぞり返るようなことはやめましょうとお願いしました。

プライベートでは同社にいるときに結婚しました。長らく仕事をしていて、もう結婚はしないだろうなと思っていたんですが、中学校の同窓会があり、みなさん結婚して子どももいる中に売れ残りが2人(笑)。同級生に「お前たち付き合えば」とけしかけられ、それから3~4年を経て結婚しました。

自分が子どもを産んでよかったなと思ったのは、待つことを覚えたことです。今までは人のことを考えず自分のスピードで生きてきたのですが、子どもにパンツをはかせようとしてもはきたがらないし、はいたと思ったら前と後ろが反対。昔の私だったら、こんな効率の悪いことは無駄だと感じていたでしょうが、子どもの成長にはその無駄が必要なんだとわかったときに、社員の中で結果が出ていない人がいても、待たなきゃいけないんだなと思うようになりました。

構成=Top Communication 撮影=向井 渉