37歳で女性初の執行役員となった山崎さん。部下が育ってくれば自分の仕事をすべて任せて、新しい居場所を探して飛躍する。しかし専門知識が足りなくて壁にぶち当たったことも。そのとき選んだ道は……。

格好良くて丁寧な販売スタッフに感動

ユナイテッドアローズとの出合いはとても印象的でした。高校生のときに、地元の福岡にお店ができ一人のお客さんとして入りました。まだセレクトショップというものがない時代で、一つのブランドではなく、いろんなブランドがあるけど百貨店ではない。内装に手がこんでいて、販売スタッフは格好いいし、高校生の私にも丁寧に接してくれます。そのとき「将来こういうところで働きたいな」と思いました。当社の全国展開がスタートした第一期の店舗でした。

ユナイテッドアローズ 執行役員 山崎万里子さん

大学に入るため福岡から東京に移り、19歳のとき、原宿のお店に行って「アルバイトさせてください」とお願いしました。それから24年間ずっとこの会社で働いています。

アルバイトをはじめたのは当社が出店して4年目。いまでは考えられないほど、ちっちゃな、ちっちゃなお店でした。売り場とオフィスが一緒になっていて、私はオフィスのスタッフでしたが、接客やレジ打ちもよく手伝いました。社長含めて全員がそうやって働いていた草創期でした。

そしてアルバイトからそのまま新卒で入社。新卒採用の2期目です。配属されたのはマーケティングを担当する販売促進部でしたが、まだまだ小さな会社でしたから何でもやりました。