国際情勢をつかむ
-詳しくない=知らない自分を認め、教科書で弱点を洗い出そう

ビジネスウーマンに限らず、大半の日本人は国際情勢に詳しくありません。そこでまずは高校の教科書に戻り、基礎から学び直すことをおすすめします。

ただし、学生時代にトップ集団にいた優秀なビジネスウーマンは、自分がナンバーワンであることを疑わない「1番病」にかかっている可能性が高く、「知らない自分」を認めたがりません。「今さら教科書なんて」と思ったら1番病の証拠。まずは自分の弱点に向き合うことから始めてください。

もし教科書に抵抗感があるようなら、書き込み式の問題集などで手を動かしながら勉強する方法もあります。

最新の国際情勢は、アメリカの動向を追いかけるだけで十分。新聞を読んでいれば、間違った理解にはなりません。

ただし、国内の新聞やネットニュースだけでは情報量が限られます。「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版(有料)」で補っておきましょう。

国際情勢に関する書籍は、総論的な良書は少なく、専門書に当たることになります。探し方がわからなかったら、書店の専門書コーナーへ。今は大学でもシラバスを一般公開しているので、授業で取り上げている参考書の中から選ぶのもよいでしょう。

国際情勢の本【初級】
-日米和親条約以降の近現代史で基礎を固める

【左から】『知らないと恥をかく世界の大問題6』池上 彰(角川新書)/『外交』ハロルド・ニコルソン(東京大学出版会)/『要説世界史 世界史A』木村靖二ほか(山川出版社)

『知らないと恥をかく世界の大問題6』池上 彰(角川新書)
世界で起きている問題をわかりやすく読み解く人気シリーズ。その最新刊ではアメリカ、ロシア、そしてイスラム国の問題を取り上げ、戦後70年を迎える東アジアの未来に言及。初心者が知るべきことを網羅しています。

『外交』ハロルド・ニコルソン(東京大学出版会)
著者は1900年代前半から中盤に活躍したイギリスの外交官で、本書は「政治」として外交に携わる人向けに書かれた外交論の古典的な教科書。ビジネスパーソンが海外のパートナーとシビアな交渉をする際にも役立ちます。

『要説世界史 世界史A』木村靖二ほか(山川出版社)
国際情勢の理解には、日米和親条約以降の世界と日本の近現代史の知識が必須。そのためには高校の教科書(実業高校向けの「A」)が最適です。リクルートのインターネット予備校「受験アプリ」もおすすめです。